グーグルが台湾にデータセンターを創る理由 アジア地域初のデータセンター、中印の需要増に対応

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12月11日、米検索大手グーグルは、台湾のデータセンターに対する投資額をこれまでの2倍の6億ドルに拡大することを明らかにした。写真は9月、トロントで撮影(2013年 ロイター/Chris Helgren)

[彰化(台湾) 11日 ロイター] -米検索大手グーグルは11日、アジア地域で初となるデータセンターを台湾とシンガポールに開設した。中国、インドによるデータ需要の拡大に対応するものだが、検閲や規制面で両国にデータセンターを設置することが困難な状況のなか、オフショア戦略を展開する。

データセンター部門のバイスプレジデント、ジョー・カバ氏は声明で「アジアのインターネットは驚くべき拡大を見せている。インドのインターネット利用者は1億人から2億人に倍増した。米国では6年を要した。まだネットを利用していない人の大半がアジアにいることから、この拡大ペースはしばらく衰えないだろう」と述べた。

カバ氏は、台湾でのデータセンター設置について、費用面もさることながら、プライバシー保護や人材、通信インフラの点でも同様に意味があると指摘。

「ハイテク企業をめぐる台湾の環境が優れていることは明らかで、そうしたハイテク企業との関係を深めることは、パートナーシップ戦略を進める上での機会になる」と語った。

台湾のデータセンターに対する投資額は、これまでの2倍の6億ドルに拡大させる方針。

一方、香港に新たなデータセンターを設置する計画について、同社は土地取得が困難なことなどを理由に断念したことを明らかにした。

調査会社アナリシス・メイソンによると、アジア太平洋の新興諸国でのモバイルデータ通信量は、来年68%増加する見通しで、全世界での予想である48%増を大きく上回るとみられている。

*内容を追加して再送します。

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