"ポスト宮内"が鮮明化、社長が共同CEOに

オリックスの役員人事に込められた意味

 今年2月、欧州資産運用大手の買収会見で同席した井上社長(写真左)と宮内会長。

これで後継は、ほぼ”当確”ということだろう。12月10日、オリックスは注目すべき人事を発表した。

2014年1月1日付で井上亮グループCOO(最高執行責任者)はCo-CEO(共同経営責任者)に就任する。井上氏がオリックス社長の役職を兼務することは変わらない。また、宮内義彦会長は引き続きグループCEO(最高経営責任者)を務める。

宮内会長がトップ、井上社長がそれに次ぐという序列は不変だが、新たに共同CEOという役職を置き、井上氏が就任することに大きな意味を持つ。

次を見据えた布石

オリックスのトップを約30年務め、リースを橋頭堡に保険、不動産、投資銀行など世界的にも希な一大金融コングロマリットにした宮内氏(78歳)の後継は、常に業界内外で関心の的になってきた。そして今回、名実ともに井上氏(61歳)が後継にほぼ当確というメッセージを、内外に向けて鮮明にしたといえる。

 委員会設置会社であるオリックスでは、取締役や執行役の選任・解任について、佐々木毅座長(東京大学名誉教授)を含む5名の社外取締役からなる指名委員会が審議し、その指名に基づいて取締役会で議論して決めている。井上社長の共同CEO就任も、この手続が踏まれた。

井上氏は11年1月に現在の社長兼グループCOOに就任。リーマンショックによる世界的金融不安の荒波にもまれながら、宮内氏と二人三脚でオリックスの収益を立て直してきた。積極的なM&Aを推し進めるなど、足元では再び成長に勢いがついている。

こうした実績もあり、後継レースの先頭ポジションにいると目されてきたが、後継と言い切れる保証がないのも事実だった。というのも、宮内氏が2000年4月に社長職から退いてから、藤木保彦氏(2000年4月就任)、梁瀬行雄氏(08年1月就任)が社長職を継いだが、トップに昇格する事はなかったからだ。

ただし、”ポスト宮内3代目”の社長に当たる井上氏の場合、70歳後半という宮内氏の年齢もあり、前の2人に比べてトップの座を継ぐ可能性は高いとは見られていた。

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