「沢田研二」を落ち目と言う人が知らない事実

ドタキャン騒動から3カ月、再び武道館に

ドタキャンとなったさいたまスーパーアリーナの公演は水曜日に行われた。その11日前には横浜アリーナで公演があったが、こちらは土曜日だったこともあって空席が目立つほどではなかったようだ。売り上げが伸びなかったのは日程的に無理があったからかもしれない。ジュリー自身も「今回はお祝いだからと強気に出たのが裏目に出た」という旨の発言をしていた。

ジュリーは前年にもツアーを行っているが、こちらはデビュー50周年だったこともあって、おなじみの曲を駆け足で50曲歌うという派手な内容だった。結果的にバンドによる最後のものとなったことから「鉄人バンドロス」に陥り、今回は行かないというファンも少なからずいたのではないか。

コンサートで披露するのは「新しい曲」

実は、ジュリーはこの規模のツアーを毎年、実に45年以上行っている。「毎年行っている=行えている」ということは、つまり次もツアーを組めるだけの集客ができているということである。会場側も次のジュリーの公演を待っている。デビューから50年以上、観客の前に立たなかった年はない。

還暦の年、2008年に東京と大阪で行ったドーム公演が成功して話題となり、人気(コンサート動員数が)が持ち返してからは、チケットが取りにくくなるほどとなった。その頃から、久々に、あるいは初めてジュリーのコンサートに足を運ぶ人が増え、セットリスト中の過去のヒット曲の割合が低いことを否定的に受け取る観客が増えたという印象は否めない。

ジュリーは以前から、ツアーは新曲のお披露目である、あるいは逆に、ツアーをする理由として新作を作っている、と語っている。毎年ツアーに出るために、毎年新作を出し続けている(ここ数年は4、5曲入りのミニアルバム)。しかもその全曲をライブで披露するのである。彼はこれを30年以上続けている。

こうした新作は、ファンクラブを通じて、あるいは、コンサート会場での販売が主となるので、チャートの上位には登場しないが、新曲にも振り付けがあったりするので、熱狂的なファンはしっかり発売時に購入していることになる。これに会場での売り上げが加わるので、その総動員数を考えればかなりの売り上げ枚数となっているだろう。

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