理系力・文系力育てる最強校はどこだ?

全国169高校をアンケート(学問編)

「親のすねをかじって/部屋でゲームぴこぴこ/掲示板でののしり/自立できぬふるさと」

これも教養総合の「日本を読む、書く」で生徒が創作した「故郷の4番」。

童謡「故郷」はなぜ日本人の心のよりどころとなり、さまざまな場面で歌われるのか。歌詞の内容を分析し国家とは何かなどを考え、高校生の視線で現代版の歌詞を作る。授業の締めくくりに音大の声楽科、ピアノ科の学生がボランティアで来校、生徒が作った替え歌を朗々と歌い上げたという。

「千葉高ノーベル賞」

教科外の学際的な取り組みにさまざまな工夫をこらす高校が増えている。
「清水の舞台から飛び降りる」という言いまわしは本当に実現可能なのか──県立千葉高校3年の田村太一さんが今年、「千葉高ノーベル賞」自然科学分野を受賞した研究テーマだ。

千葉高では05年度から総合学習の時間に、1年次にテーマを決めて約2年半、研究を続けてリポートにまとめる「千葉高ノーベル賞」を実施。人文科学、社会科学、自然科学、スポーツ・芸術の4分野で毎年9月に受賞者を決定する。

賞を主催する末永明・学習指導部長は「各自が興味のあるテーマを選び指導教諭のもとで研究するのですが、文系の生徒が理系、理系の生徒が文系の研究をすることも少なくありません。大学でも通用する課題設定力、研究力、プレゼン力が身につくと思います」と語る。

工学部志望の田村さんは、古典の授業で「宇治拾遺物語」の「板戸を脇に挟んだ検非違使忠明が清水寺の舞台から飛び降りたところ、風圧を受け、鳥が舞い舞い降りるようにゆっくりと落ちた」という話を聞いて、その実現可能性を探りたいと思い立った。

3年前に「音楽が拓く“グローバリズム”の可能性~フジ子・ヘミングに導かれて~」というテーマで受賞した岡本奈生加さんは、津田塾大学在学中の今も当時のテーマを追求している。

「多文化共生に興味があり、音楽が好きだったので、世界の共通語になりうる音楽の可能性、音楽による社会への貢献について研究しました。総合学習は、興味のあるテーマを選び、少人数でなされたので、大学のゼミのような感じでした」

課題設定力などすべての力に通じる「プレゼン力」「表現力」を養う取り組みも「底力」をつけるうえでは重要だ。総合学習の時間を利用して、発表の機会を与えたりディベートのスキルを磨かせたりする高校も多い。

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