誰からも嫌われたくない人が生きづらい理由

名越康文が「対人関係のコツ」を徹底解説

無意識のうちに「すべての人に好かれなくてはいけない」という思い込みにとらわれてはいませんか(写真:しげぱぱ / PIXTA)
臨床に携わる一方、TVやラジオ番組でのコメンテーターや映画評論、漫画分析など、さまざまな分野で活躍する精神科医・名越康文氏による連載「一生折れないビジネスメンタルのつくり方」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

やたらと自分にばかり厳しい上司。

揚げ足ばかりを取ってくる部下。

なぜか馬が合わない同僚……。

職場に苦手なタイプの人がいると、それだけで気が滅入りますよね。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

「嫌な相手なら付き合わなければいい」と言いたいところですが、仕事であれば、そういうわけにはいかないケースも少なくありません。ましてや、その相手が、同じ部署で毎朝顔を合わせる上司や部下であったり、どうしても付き合わなければならない得意先の担当者だったりすると、それこそ、精神科に相談をしなければいけないくらい、心の状態を悪化させる原因になってしまうこともあります。

ただ、「苦手な相手と付き合う」ということは、どんな仕事であっても避けることができない現実なのだということには変わりはありません。

宇宙の真理と「1:2:7の法則」

かつて私のカウンセリングの師匠に、ちょっと冗談めかして「宇宙の真理って知ってる?」と聞かれたことがありました。「え?」と絶句していると、「それは1:2:7の法則というのです」と、これも芝居がかった預言者のような口ぶりで厳かにおっしゃいました。その時のおかしさとその後に語られた衝撃の事実(笑)は、今もありありと脳裏に刻まれています。ほんとうに師匠とはありがたいものです。

さてその“真理”とは何なのか。僕が学んだアドラー心理学は対人関係の心理学なので、この「1:2:7の法則」も対人関係の法則のことなのです。たとえば自分の周囲に10人の他人がいるとします。そのうち、あなたが少々何をしでかしても、変わらずあなたのことを好きでいてくれる人が1人はいる。でも喜んでばかりもいられません。一方であなたがどんなにいいことをしても、どうも気に入らないやつだと思っている人が2人いるのです。そして残りの7人は自分の接し方によって敵にも味方にもなりうる人たちだ、というのです。

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