「ハイ、メルセデス!」
声をかければ「どうぞお話ください」、もしくは「何を行いますか?」と女性の声で答え、「横浜に行きたい」とか「お腹がすいた」とか「明日の天気は?」といった自然な対話もできる。
新世代ユーザーインターフェース、「MBUX」(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)の搭載が話題となっているメルセデス・ベンツの新型「Aクラス」。このモデルに関しては、「4代目『ベンツAクラス』乗ってわかった超進化」(2018年5月14日配信)でも海外試乗リポートをお届けしたが、今回いち早く日本の公道で試乗する機会を得ることができたのでリポートしたい。ただし今回試乗したモデルは、いわゆるプロトタイプ車両であり、市販版とはほぼ同じであるものの、細かなところで一部異なる部分があるということをお断りしておく。
今回改めて日本でその姿を見て感じたのは、スタイリングは意外にオーソドックスなこと。メルセデス・ベンツの新世代デザインを採用しているが、フォルムはいわゆるハッチバックの典型的な感覚。ディテールはLEDのランプなどで品質感は高いが、派手な感じはしない。これはボディーカラーも関係しているからだろうか。
インテリアのインパクトは強烈
しかし一方でインテリアのインパクトは強烈だ。ドアを開けると目の前に大きな画面がドーンと横たわるそれは、明らかにこれまでの自動車にはない感覚。そして内装のパーツ類は上級モデルと共用していることもあって質感は高い。それだけに未来的かつ高品質を存分に感じるし、何よりもガジェット的な感覚もあって、「イマドキの自動車は様変わりしたな」と思えるレベルの室内を作り上げている。
今年5月のクロアチアの国際試乗会で試した際には、2.0Lエンジン搭載のA250(224馬力/350Nm)と、1.4Lエンジン搭載のA200(163馬力/250Nm)が用意されていた。
一方、今回日本に導入されたのは「A180」と「A180 Style」という、これまでに触れたことがないグレードだ。
日本に導入されたA180というグレードは、A200と同様にルノーとの共同開発によるM282という型式の1.4L直噴ターボ・エンジンと、これに合わせて開発された小型軽量な7速DCTを組み合わせる。
しかしながらECUのチューニングによって出力はA200よりも抑えられており、最高出力は136馬力/5500rpm、最大トルクは200Nm/1460rpmとされる。車両重量は車検証記載値で1440kgだった。
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