早速試乗してみての第一印象として、フィーリングは国際試乗会でA200を試乗した時とほぼ変わらないものだった。
数値的には27馬力と50Nm低いスペックだが、街中を走るシーンでは、動力性能的に十分と感じる。つまりそれだけ力も感じるし、伸びやかな加速も感じられるということだ。
もちろんそれは7速DCTの制御の巧みさも関係している。直噴ターボ・エンジンの低速からの最大トルクを使って、ポンポンと矢継ぎ早にシフトアップしていくことで軽快に加速する。圧倒的なパワー&トルクで加速するような感覚とは異なる、イマドキのドライブトレーンぽいこの感じが気持ち良い。
もちろん官能性や味わいといったものは少なく、あくまでも実用性重視というキャラクターのエンジンであることもお伝えしておく。そのうえで軽快な走りを生むものとなっている。
また静粛性に関しては、クラスで見ても標準的と感じた。特にエンジン等のノイズは大きく侵入してこないものの、ロードノイズはそれなりにフロント周りから入ってくるような印象を受けた。また路面によってもロードノイズの大小が極端に変わってしまうところをみると、このあたりは「プロトタイプだから?」とも思えるような部分もあった。それだけに生産車がどのように変化するかも注目したい。
日常シーンでA200との大きな差は感じない
アクセルを全開にするような状況や、高速での巡行からの再加速などでは、確かにA200のほうがパワー&トルクがあることを感じるだろうが、多くの日常でのシーンではその差はほぼ感じなかった。このあたりは、さまざまな仕様の中から、どのグレードを日本で展開するかを熟考したメルセデス・ベンツ日本の判断があるわけだが、結果的にはベーシックモデルはA180で十分と僕も今回感じた。
はたして、乗り味走り味に関してはどうか? 実はここに関してはかなり興味津々で試乗を迎えた。
というのも国際試乗会で試したモデルは、リアサスがマルチリンク式を採用しており、今回のA180で採用されるトーションビーム仕様のリアサスは初試乗だったからだ。ちなみに装着タイヤは225/45R18サイズのハンコック・ヴェンタスS1 evo2を履いていた。
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