わたしにとってTEDとは、日常の中の非日常。TEDxTokyoのイベントに参加したことがありますが、プレゼンはもとよりいちばん驚いたのは、以下のようなことでした。
●会場のデザインが洗練されている
●床に芝のようなマットが敷いてあり、ゴロゴロできる
●床にビーズクッションや、大きなソファなど座る場所が選べる
●休憩時間にアメリカンなチョコチャンククッキーが出てくる
●ドリンクは、普通のスーパーで見ない飲み物
このような構成になっているのは、このイベントがエンターテインメントとデザインを重視しているからです。そして、その2つの要素が、実際の体験を強めているのです。
デザインを日本人が頑張る必要はない
ユニクロは、毎期、新しい色とデザインをファッションに取り入れています。ユニクロが世界企業たるゆえんは、そのデザインにおいて国内外問わず幅広く取り入れていることです。今季発売された北米テキスタイルデザイナーとのコラボ作品は、大胆なモチーフや色合いが美しく、日本人には発想にないデザインだと感心してしまいました。
実は、わたしは日本人はもしかしたらデザイナーに向いていないのか?と疑問に思うことがありました。日本の文化をコンセプトにした新しいデザイン、すてきな日本の伝統工芸品を使った新しいデザインの工芸品、そういったものが海外デザイナーによって作られているのをよく見るからです。たとえば、右下の名刺入れ「フロシキシキ」などです。こちらは、フロシキのように畳めるデザインです。色や素材がとてもおしゃれで感動しました。が、デザイナーが日本人でないことにがっかりしました。
しかし、今ではこう考えます。日本人がデザインが苦手なら、ほかの人に任せてチームでやればいいじゃないか、と。
ドラッカーが「何事かをなし遂げるのは、強みによってである」と言ったように、自らの強みに集中するのもひとつの方法です。コンセプトや製造技術などで日本の腕を振るい、製品制作はグローバルなチームで実施してもよいのではないでしょうか。
100% made in Japanにこだわる前に、世界にどうよい製品を届けるかを考えると、ユニクロのようにさまざまなデザインを取り入れられ、世界からの支持を集められるのかもしれません。
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