「疲れ」がいつまでも取れない人の根本原因 重要なことは「疲れ」からの急速な回復だ

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リカバリーを考えるうえで大事なのは、疲れをためないということだ。

「疲れ」という負の財産は、ためればためるほど雪だるま式に膨らんで、解消するのが難しくなる。疲労はできるだけ翌日に残さず、「一晩眠ったらスッキリしている」というのが理想だ。

また、自分なりのルールを見つけておくことも、とても大切。たとえば、「起きたら必ず、常温の水を1杯飲む」とか、「夜、寝る前にストレッチを15分間行う」など、なんでもいい。

そういう小さなルールをあらかじめ決めておくと、万が一、不規則な生活が続いて体調が悪くなったとしても、そのルールを再開することで自分のペースを取り戻すことができるはずだ。

「脳をだます」ことも必要になる

それからもうひとつ、リカバリーをうまく行うためには、ときには「脳をだます」ということも必要になる。

人間の体の中で、唯一、自分でだますことができる器官は脳である。風邪をひいて、ぐったりしているときでも、「自分は元気だ」と何度も繰り返し自分に語りかけることで、いつのまにか、具合の悪さを忘れてしまうことがある。もちろん、風邪が治ったわけではない。脳に「元気だ」と思い込ませ、具合の悪さを隠してしまうのである。

「脳をだます」ということを応用して、「自分は体調を回復した」「元気を取り戻した」と、自分に何度も語りかけることも、リカバリーには大事だ。もちろん、体調が絶不調だったり、明らかに病気だったりするときには、脳をだましてもまったく意味がない。むしろ、体調を悪化させてますますリカバリーをしづらくしてしまうだろうから、その場合は考え直したほうがいい。

だが、人間とはそもそも思い込みの激しい動物であり、「なんだか体調が悪い気がする」と思えば本当に体調が悪くなることもある。実際、アスリートも試合の前には、自分自身に「俺は勝つ」「チャンスで打つ」など、鏡に向かって言い聞かせている人も、とても多い。

「勝ちたい」という希望ではなく、「勝つ」と、現在形で脳に言い聞かせることがポイントだ。

繰り返した作業は、いっそう深く脳に刻まれていく。常々、「ありがとう」「おかげさまで」という言葉が口癖になっている人は、いつも感謝の気持ちで心が満たされているだろうし、そういう穏やかなマインドはどんなときでも冷静な心を保ち、気力を充実させるのに役立つ。

脳をどんな状態でキープしたら、いつも最適なパフォーマンスを発揮することができるのか。そのためには、自分にどんな声がけをしたらいいのか。

自己流にマインドを最適化する方法について、改めて考えてみるのもいいと思う。

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