セルジオ越後が分析!「新生日本代表」の船出

真価が問われるのは来年のアジアカップだ

――10月シリーズではフレッシュなメンバーと、ワールドカップ主力組との融合が図られました。その成果はどう感じられましたか?

若いアタッカーが自由に、のびのびと攻撃を仕掛けられたのは、ベテランたちが後ろでしっかりと支えていたから。そんな見方もできると思います。特に長友の攻撃参加がそこまで目立たなかったのは、中島のサポートに徹したからでしょう。それに融合というのはピッチ内にとどまりません。彼らが自分たちの経験をピッチ外でも伝え、共有できれば、チームの経験値も上がります。

ただ、ボランチに柴崎、ディフェンスラインに長友、吉田、酒井と経験者がそろっていたのに、不安定さを露呈して3失点を喫したのはいただけません。

それと、気になったのは、柴崎のパフォーマンスです。ワールドカップの時のように攻撃をオーガナイズすることはなく、運動量も少なかったし、球際で簡単に負けるシーンもあった。所属クラブで出番を得られていないからコンディションが上がらず、試合勘も失っていたんじゃないですか。

10月シリーズのあとも途中出場くらいでしか出場機会をつかめていないから、11月シリーズでもパッとしないようなら、1月のアジアカップへは大島僚太(川崎フロンターレ)や天野純(横浜F・マリノス)を連れていく準備をしないといけないでしょうね。

11月の2連戦でのポイントは

――11月シリーズではベネズエラ、キルギスと対戦します。来年1月のアジアカップ前、最後のテストマッチになりますが、どんなことを望みますか?

南米のベネズエラ、中央アジアのキルギスとタイプの異なる相手と対戦しますから、森保監督が言うように、どれだけ臨機応変な戦いができるかがポイントのひとつでしょう。そのうえでアジアカップに向けてメンバーの見極めをしながら、戦術のさらなる浸透を図ることになります。

ただ、ベネズエラはまだしも、キルギスはFIFAランキング90位のチームです。アジアカップでは同じ中央アジアのウズベキスタン、トルクメニスタンと同じグループですから、その対策だと思いますが、チーム作りを進めるテストマッチという点では歯ごたえのない相手。同じアジアでも、イラン、サウジアラビア、オーストラリアといった骨のある相手と戦いたかったですね。

もうひとつ気になるのは、同じ時期に森保監督が兼任するU−21日本代表(東京五輪世代)がUAE遠征を行うことです。

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