売れない商品ほど「名前がピンと来ない」理由 言葉をうまく置き換えたネーミングがキモだ

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拙書『人がうごく コンテンツのつくり方』でも紹介していますが、誤解を恐れず言えば、私は商品・サービスを広めるためには、「ネーミング」が命だと考えています。そして、マーケティング活動を行ううえで、最初の1歩であるネーミングに際しては、商品・サービスそのものを「コンテンツ化する」という視点で考えることをおすすめしています。

人は「言葉」からモノをイメージする

「コンテンツ」とはデジタルの世界では、言葉どおり「中身や内容」という意味で、情報、文章、音楽、動画などを指したりしますが、一般的にはアニメやマンガ、映画や音楽、ゆるキャラやゲームなど、モノや映像がブランド化されて、それがビジネスにつながったりしているものが、コンテンツだと認識されていると思います。

近年、商品・サービスを売るという目的においても、コンテンツの力が注目され、「コンテンツマーケティング」の重要性が叫ばれています。上司や取引先から、「何かコンテンツをつくってよ」と漠然とした依頼をされ、何をつくったらいいかわからず、頭を抱えている方も多いと思います。

「コンテンツをつくらなければ……」というプレッシャーで、途方に暮れてしまう気持ちはわかります。ただ、実は難しく考える必要はないのです。ネット上の記事も、今日飲んだミネラルウォーターも、今着ている服も、みんな「コンテンツ」です。正確には世の中のものすべてが「コンテンツになる可能性を秘めて」います。

なぜなら、人からコンテンツだと認識されるかどうかが、コンテンツであるかそうでないかの境界線だからです。誰かに「それ、コンテンツだよね」と思われた瞬間に、その商品やサービスは「コンテンツ」になります。だから、新しいモノを生み出す必要はなく、商品・サービスそのものを「コンテンツ化」していくだけで大丈夫なのです。

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