しかし、歴史をひもとくと、日本には「衆道(しゅどう)」なるものがあって、男色、今で言うBLは武士のたしなみだったそうです。たとえば、織田信長と前田利家の関係が知られています。ひょっとして、日本人の1.5%の経験者たちは、この衆道の伝統を綿々と受け継いでいるのかも。そう考えると、なんだか奥が深そうです。
私の相談者さんはほぼ全員、40歳過ぎて独身。だからお酒の席で、特に日系金融機関あたりのお堅い人と飲むと、「ひょっとして、こっち?」と酔った勢いで聞かれることがあるそうです。
顔で笑って、心の中では「バッキャロゥ~~」と叫んでいるそうですが、確率的には的を射た指摘なのかもしれません。もちろん私に相談に来ていること自体が身の証しを示しているのですが。
昨今、しばしば出版業界の不況に関する話題が、ちまたでささやかれています。雑誌が全然売れていない、休刊・廃刊が相次いでいる、などなど。ここ数年、ざっと挙げても、ミーハーなオジサン愛読の『BRIO』や幼少期に知的好奇心を育ててくれた『小学6年生』などが休刊。残念なことです。
出版業界の規模=デリヘル市場の規模
今や情報収集はネットの時代ですから、雑誌が廃れるのも致し方なしなのでしょうか。欲しい情報は検索エンジンを駆使すれば、ピンポイントでどんぴしゃなものが手に入るし、グラビアアイドルの写真もゴロゴロとネット上に転がっているし……。
そんなこんなの出版業界ですが、その市場規模は約2兆円(=少し正確には1.7兆円、2012年度)なのだそうです。
実はこれ、風俗産業の雄、デリへルと同じ規模なのです。デリへル産業の市場規模も同じく約2兆円なのです。つまり、出版業界の市場規模=デリヘル産業の市場規模ということです。
デリヘルとは何かと言いますとデリバリー・ヘルスの略で、その手の風俗サービスを提供する女性を、男性の自宅マンションやアパートに手配するシステムのこと。
そんな裏の世界のデリヘルが、マスコミュニケーションの老舗と同じ市場規模というのは、にわかには信じられない話です。しかし出所はしっかりしているのであります。それは、地下経済の権威であるエコノミストの門倉貴史先生。テレビ「ホンマでっかTV」では“のほほん”としたお茶目な一面を見せていますが、著作では抜群の切れ味で裏社会の経済的実態を明らかにしています(出典:『世界の下半身経済が儲かる理由』アスペクト)。
ちなみに、風俗産業全体では、その市場規模は5兆円なのだそうです。これは清涼飲料水のそれと同じ。どちらも「すっきりする」という点は一緒ですが。
奔放な下半身と知的な上半身、どちらを動かしても日本経済に与える貢献度は同じ。なんだか、こちらも奥が深そうです。
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