「嫌いな上司」とうまく付き合うための処方箋

勝負型、注目型…タイプ見極め苦手意識克服

頭に入れておきたいのは、自分と異なるタイプの人には違和感を覚えるということ。特に、勝負重視型と注目重視型、気持ち重視型と理論重視型は、大切にしている価値観が真逆。そのため、「苦手」と感じることが多い。

「若手社員の場合は、気持ち重視型の新入社員が、勝負重視型の上司の発言が理解できず、怖がることが多いですね」(伊庭氏)。

しかし、上司がどのタイプなのかを理解していれば、なぜそんな発言をするのかがわかり、無用な苦手意識も消えていくという。

たとえば、新入社員が、上司に苦手意識を持つきっかけとして、よくありがちなのが、報連相(報告・連絡・相談)をしたときに、「で、何?」「何がいいたいの?」と上司につっこまれ、しどろもどろになることだ。特に、勝負重視型の上司は、そうやって部下を急かす傾向がある。

「そう言われると、何か自分が無能だと責められているようで、落ち込むかもしれませんが、若手社員が仕事のスピード感に慣れないのは仕方ないこと。加えて、勝負重視型上司はせっかちなので、ある程度、言われるのは致し方ありません。そこまで落ち込む必要はありません」(伊庭氏)。

「で、何が言いたいの?」に落ち込む必要はない

もちろん、部下も改善の余地はある。意識すべきなのは、結論から先に言うこと。そして「PREP法」で説明していくのが有効だという。

PREP法は、簡潔にわかりやすく伝えるための順序で、「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論を繰り返す)」で構成される。たとえば、

P=ほぼ契約が決まりかけていたA社に「白紙に戻したい」と言われてしまいました。
R=担当者は乗り気だったのですが、社長が急に難色を示し始めたそうです。
E=具体的には、競合他社と比べてランニングコストが高いとのことでした。
P=以上の理由で、白紙に戻したいそうなのですが、どうすれば良いでしょうか。

というように用いる。ただ、わかっていても、上司を前にすると、結論を先に言うのが怖くて、具体例から話してしまう人は多い。

「特に、気持ち重視型の部下は、できるだけその場を穏やかにしたいと考えて、結論を後回しにしがちです。そういう人は、報告する前にPREPを紙に書く、または普段から雑談などでPREPの順で話す練習をしておきましょう」(伊庭氏)。

また、勝負重視型の上司にありがちなのは、「あれ、やっておけよ」「いいから、とっととやれ」「つべこべいわずにやれ」などと、命令口調を使うことだ。

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