お風呂テレビが静かなブーム、ワンセグ放送で使い勝手が向上

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 入浴中に視聴できる防水液晶テレビが売れている。数年前にもブームはあったが、最大の違いは地上デジタル放送のワンセグ対応である点。チューナーとの無線接続が主流だったアナログ放送用と違い、本体を浴室に持ち込むだけで手軽に視聴できる。メモリーカードなどを使った番組録画機能も搭載され、使い勝手が格段に向上。浴室用テレビは年20万台規模のニッチ市場だったが、今年は30万台突破が予想される。

人気の火付け役は、パナソニックが6月に発売した「ビエラ・ワンセグ」。ポータブル製品としては大画面の5インチ液晶を採用し、明るいボディカラーが女性に受けた。家電量販店で「お風呂ビエラください」と指名買いもあるという。「通常、デジタル製品は発売3カ月で売れ行きが鈍るが、これは月1万台ペースが続く」(同社デジタルAVCマーケティング本部)。ソニーも10月末、液晶テレビのブラビアシリーズで防水テレビを発売。4インチ液晶で、充電池とアルカリ乾電池の併用で最長23時間視聴できる。キャンプなど屋外への持ち出しにも向く。

家電量販店にはこの2強を軸に、三洋電機やツインバード工業などの製品も出そろう。実勢価格では2万~4万円と、アナログ放送用の5万~7万円より安いのも特徴。手軽さと値頃感が人気を後押ししている。

(杉本りうこ =週刊東洋経済)

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