政治をみる眼 24の経験則 芹川洋一著
福田前首相は退陣理由の一つに低い内閣支持率を挙げた。本書によれば、内閣支持率をみれば政治の行方が読め、35%で黄信号、30%で赤信号、不支持率が支持率を2ケタ上回ると政権はピンチに陥り、それが自民党支持率を下回ると政権はいよいよ死に体となる。
同時に、権力闘争である政治は情報産業であるという。情報をいち早くキャッチし、より早く手を打てば、比較優位の関係ができ、支配下、影響下におく勝利者につながる。そこに介在するのは今やケータイ政治であり、メディアにおける発信力、合意形成より格闘技にするイベント力である。
メディアによる政治報道はとかく政局・政界報道になりがち。これに対して、政治理論や実証研究の結果をにらみながら、日本政治の「経験則」というかたちで整理しようとしたのが本書である。政治は国民を映す鏡。もし政治がおかしいとすれば、それはわれわれ自身の姿がそうだということ、とも評定する。
日経プレミアシリーズ 892円
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら