アメリカ株は2019年に本格的な調整に入る

2020年には景気後退も現実味を帯びてくる

さらに2020年には景気後退(2四半期以上のマイナス成長)が現実味を帯びる展開を想定しておかねばなりません。当然のことながら、今後の長期金利が3.5%まで達するようなことがあれば、景気後退が始まる時期はそれよりも少し早まる可能性が高まっていくのは言うまでもありません。

市場にネガティブな問題が山積みになっている

そのうえ、今後の世界経済は米中貿易戦争をはじめ、イタリア財政問題の蒸し返し、新興国の資金流出への懸念、英国のEU離脱の期限接近、中東の地政学リスクの高まりなど、いずれも市場にネガティブな問題が山積みです。アメリカの景気が巨額の減税によってかさ上げされた副作用として、2019年会計年度の財政赤字は1兆ドルと歴史的水準に悪化するという悪材料もあります。アメリカの巨額債務が長期金利の上昇を通して、世界経済全体の重荷となるのは間違いありません。

おまけに、NYダウ平均のチャートはダブルトップの形になり、2月の暴落時よりも調整に入る可能性が高まっていることを教えてくれます。もちろん、私の読みが外れて数カ月後に再び2万7000ドルに接近するようなことがあれば、その時のチャートはトリプルトップの形になり、今以上に調整の可能性が高まっていくことになるでしょう。

いずれにしても、2018~2019年前半までの期間にアメリカ株の天井が確定し、その調整は1~2年程度続くことを覚悟していく必要があるでしょう。

日経平均も10月11日には1000円近く下げ、その後は一進一退の展開となっていますが、アメリカ株との連動性を考えれば、前回よりは戻りが鈍くなるのは想定することができます。それでも市場関係者のあいだでは、株式市場は徐々に落ち着きを取り戻し、日本株の下げは限定的になるとの見方が多いようです。多くのアナリストは2万4000円までは戻ると予想しているといいます。

相場に絶対はないので、私も2万4000円にまで戻す可能性を否定するつもりはありませんが、個人投資家の投資余力が落ちていることを考えると、せいぜい2万3500円まで戻すのが限界であると思っています。というのも、個人投資家は2月の暴落時に追証を回避するための処分売りを急増させていて、その懐具合は以前よりも厳しくなっていると見られるからです。

東証マザーズ指数は2017年に3割ほど上昇したのに対して、2018年は2割ほど下落しています。2017年のPERは50倍程度だったのに対して、2018年は80倍程度であり、業績が伸び悩むことで割高感が鮮明になっているのです。暴落時に下支え役として機能してきた個人投資家の余力低下は、逃げ遅れたら数年は辛抱になるかもしれない状況にあることを映し出しているのかもしれません。

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