N-BOXが圧倒的に売れまくる新車市場の死角 充実した商品性で人気呼ぶ裏側では課題も

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特に後席は快適に造り込んだ。身長170cmの大人4人が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ4つ分に達する。Lサイズの高級セダンでも握りコブシ2つ半だから、前後方向は圧倒的に広い。

現行N-BOXはプラットフォームを刷新して、ホイールベースも長いため、前後方向の揺れが抑えられて乗り心地が良い。シートに十分な厚みを持たせたことも、乗り心地を向上させている。小型車を上まわるほど快適だ。

N-BOXは背が高いので、車両重量は900kg前後に達する。自然吸気のノーマルエンジンでは、動力性能が不足しやすいから、登り坂なども試乗したい。

パワーが足りないと感じるユーザーは、ターボも検討するといいだろう。日常的な加速力を左右する最大トルクは、ノーマルエンジンの6.6kg-m(4800回転)に対して、ターボは10.6kg-m(2600回転)と強力だ。1.6倍に増えて、しかも実用回転域で発生するため、排気量が1L前後に拡大された感覚で運転できる。

その一方でJC08モード燃費は、カスタムの場合だとノーマルエンジンが27km/L、ターボは25km/Lだ。7~8%しか悪化しない。

ターボの価格は、グレードに応じて20万円近く高いが、スライドドアの電動機能が右側にも装着されてパドルシフトも加わる。ほかの装備も充実するから、ターボの正味価格は5万~8万円だ。ターボは高い動力性能、低燃費、割安な価格を両立させた。

装備で最も注目されるのが、衝突の危険を検知すると緊急自動ブレーキを作動させるホンダセンシングだ。対象物を把握するセンサーは、ミリ波レーダーと単眼カメラだから歩行者も検知できる。路肩の歩行者を避けるときは、ブレーキに加えてハンドル操作も併用するから、安全性がさらに高い。

また軽自動車では唯一、車間距離を自動制御して先行車に追従走行するクルーズコントロールと操舵の支援機能も採用した。N-BOXの安全装備と運転支援技術は、軽自動車の最高峰となる。

標準ボディと上級のカスタムがあり、助手席スーパースライドシート仕様も用意される。この仕様では助手席に570mmの前後スライド機能が備わり、後方にスライドさせると足元空間が大幅に広がる。

車いすを乗せられるスロープ仕様も、カスタムを含めて設定した。駆動方式は前輪駆動の2WDと4WDを全グレードで選べる。

サイズと価格の関連性は薄れた

N-BOXの価格は、軽自動車の中でも高めの設定だ。標準ボディのG・Lホンダセンシングは149万9040円、上級のカスタムG・Lホンダセンシングは169万8840円。同じくカスタムで動力性能と装備の充実度を高めたG・Lターボホンダセンシングは189万5400円、助手席スーパースライドシートを備えたカスタムG・EXターボホンダセンシングは194万9400円に達する。

この金額は1.2~1.5Lエンジンを搭載する小型車と同等だが、内外装の質、車内の広さ、乗り心地、安全&快適装備の水準なども、小型車と同等かそれ以上だ。機能と満足度を基準に判断すれば、N-BOXは割安とも受け取れる。

今の軽自動車は、N-BOXに限らずボディは小さくても機能は高い。いわばデスクトップに対するノートパソコンのような商品に発展したから、サイズと価格の関連性は薄れた。

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