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孫正義が「未来のトヨタ」に見た確かな金脈 元社長室長が読み解く孫社長の「脳内」

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  • 嶋 聡 ソフトバンク元社長室長
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孫氏は、人口第1位から第4位までの国のライドシェア会社に出資している。1位、中国のDidi Chuxing(滴滴出行)、第2位インドのORA、第3位のアメリカのUber、第4位のインドネシアを押さえるシンガポールのGrabである。

4社の運賃取扱高が合わせて約10兆円にいたっており、10年以内にはGAFAの一角、Amazon.comの取扱高を追い越すとすら孫氏は予想している。

「ライドシェアを『配車アプリ』と表現するのは見当違い」であり、4社は「AIを活用したモビリティプラットフォーム」だと言う。

トヨタにより、最強の自動運転車ができた場合、当初は個人使用よりもライドシェア会社が多くを利用するだろうと思われる。

年間1兆800億円の研究開発費を持つトヨタと、ソフトバンクが大株主であるライドシェア会社のデータ収集力を融合すれば、モビリティAI時代のプラットフォーム覇権を握ることも可能である。

時価総額トップ10が目標

孫氏の脳内には「日本」という枠組みはない。元衆議院議員だった私はどうしても「日本」を考える。社長室長時代にそこだけは孫氏と違うなと思ったものである。 

だが、今回は新会社モネ・テクノロジーズの社長となる宮川潤一ソフトバンク副社長が「モネ・テクノロジーズ。ソフトバンク、トヨタさんという異色の組み合わせかと思います。しかしながら、世界の強豪はいろんな会社があり、ぜひこの日本連合で世界に打って出ようというつもりで握手をさせていただきました」と発言している。期待したい。

孫氏は2010年の創業30周年記念式典で新30年ビジョンを発表した。そのときの目標は30年後までに「時価総額トップ10に入る」というものだった。「30年に一度の大法螺」と言っていたが、孫氏の「脳内」では有言実行で何としても達成したい目標になっているはずである。それからすでに8年。後、22年となったが、今回の提携で前倒しできると孫氏は考えているだろう。

モビリティAI時代のプラットフォームを押さえ、トヨタと共にソフトバンクが時価総額トップ10に入ってほしいものである。さらに大風呂敷な目標を言えば、トヨタ、ソフトバンクがワンツーフィニッシュとなれば最高である。

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