超富裕層がすごい美術館を建てたがる事情

プライベートジェットの保有にもワケがある

超富裕層は美術館やプライベートジェットを所有したがる人が多い。理由はコレクションを楽しんだり、私的な旅行を楽しむためだけではなさそうだ(写真:topic_k3 / PIXTA)

昨今、IT分野などで成功を収めた起業家がプライベートジェットに乗っている姿をSNSなどにアップしているのを目にする。

普通、成功者の大きな買い物の定番といえば、タワーマンションの最上階の「ペントハウス」や大豪邸、フェラーリなどの高級車、広大な別荘といったところだろう。だが、株式上場やM&Aなどで多額の売却益や配当を手にした起業家となると、話は別だ。

数百億円、数千億円クラスの資産家になると、プライベートジェットやクルーザーはもとより、コレクションしたアート作品を収蔵する美術館や社団法人、財団法人を設立して代表に収まるケースも多い。日本を代表するある起業家の一人は、以前インタビューで「お金は使えば使うほど増える」という旨の話をして、話題になったことがある。なぜ、彼らはこうしたお金の使い方をするのか。どうやら、この発言にヒントがありそうだ。

プライベートジェット所有が事業になる!?

富裕層向けコンサルティングを得意とする税理士法人エスネットワークス常務理事の井上浩税理士はこう分析する。「多くの資産家は莫大な資産を個人で保有するのではなく、自らが設立した事業法人や、プライベートカンパニーと呼ばれる相続対策や節税を目的とした資産管理法人で保有しているケースがあります。そのメリットは決して小さくありません。個人事業主よりも事業として認められる範囲が広いうえに、所得税の最高税率と比べて法人税は半分程度の税率であることです。そして、その資産を長く保持できることが理由として考えられます」。

資産家個人が設立した法人では、プライベートジェットや美術館の所有、運営なども事業として認められるという。つまり「法人という装置」を使って、趣味のアートや車、別荘にプライベートジェットを所有しながら節税できる特権が与えられているのだ。

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