居住性はどちらも前席優先で後席は必要十分のスペースに割り切られている。特にC-HRはクーペ的なルックスを実現させるためにリアドアウィンドウは小さめなので閉塞感は強めだ。ちなみにラゲッジスペースはどちらもガソリン/ハイブリッドとも変わらないスペースを確保するが、UXは220L、C-HRは318LとC-HRのほうが若干有利だ。

フットワーク系はどちらもGA-Cプラットフォームを採用する。ただ、基本構造やサスペンション形式(フロント:ストラット/リア:ダブルウィッシュボーン)は共通ながら、構成アイテムはおのおのの専用設計である。
UXは高張力鋼板を最適配置したアンダーボディ、左右ドア開口部とバックドア開口部の環状構造、レーザースクリューウェルディングや構造用接着剤の仕様部位の大幅アップ、パフォーマンスロッドやステアリングギアブレースの追加などが行われている。
サスペンションは2種類用意され、ベースはコンベンショナルなダンパー+215/50R17(ブリヂストン・トゥランザ)、ラグジュアリー/Fスポーツには減衰力が電子制御可変のリニアソレノイドバルブ付AVS+リアパフォーマンスダンパーと225/50RF18(ランフラットタイヤ:ダンロップSPスポーツMAXX)の組み合わせとなる。
C-HRはUXほどではないが、プリウスと比べると大径タイヤを履くことや走りにこだわった結果、多くのアイテムは専用設計となっている。また、サスペンションはコンベンショナルながらもZFザックス製を全車採用。タイヤはグレードにより215/60R17と225/50R18の2タイプだが、どちらもミシュランプライマシー3を履く。
レクサスモデルが目指す走り
走りの差はどうか? 共通しているのは足を固めてスポーティではなく、足をシッカリ動かしながら、ドライバーの細かい操作に対して“正確に動く”クルマであること、そしてスペックや数値よりも官能的な部分に注力したことだ。つまり、奇をてらわず"直球勝負"のハンドリングを実現させたうえでUX、C-HR独自の"味"がプラスしている。
すべてのレクサスモデルが目指しているのは「スッキリと奥深い走り」だが、やや操縦安定性にこだわり過ぎていた感のあるLS/LCに対して、UXはハンドリングと快適性のバランスに優れている。ただ、17インチ+コンベンショナルサス仕様はUXのキャラを考えるとハンドリング/乗り味ともに全体的に大味で、筆者のお勧めは断然18インチ+AVS+リアパフォーマンスダンパー仕様だ。
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