日本の自動車株にくすぶる「追加関税」リスク

自動車は対日赤字の7割占めている

 9月27日、日本の自動車株を覆う霧が晴れない。写真は出荷される日本車。横浜港で2013年5月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 27日 ロイター] - 日本の自動車株を覆う霧が晴れない。日米物品貿易協定(TAG)の交渉中は追加関税が回避されることになったが、あくまで交渉期間内に限った話だ。

約7兆円を超える対日貿易赤字削減の有効な「カード」として、日本の対米自動車輸出の削減を米国がいずれ使うリスクが消えたわけではない。米自動車需要はピークを越え、次世代車両の開発費負担ものしかかる。マーケットの見方は厳しいままだ。

対日赤字の7割占める自動車

トヨタ自動車<7203.T>の株価は反発しているものの、上げ幅は限定的。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けてやや円高に振れていることもあるが、27日前場段階では前日の下落分は取り戻せていない。他の自動車株や部品株も同様の動きとなっている。

安倍晋三首相は26日の日米首脳会談で貿易交渉中は自動車への追加関税は発動されないことを確認したと明言したが、市場は「あくまで交渉の間だけの約束事。その先はわからない」(外資系証券)と受け止めているためだ。

2017年の米国の貿易収支によると、対日貿易赤字は688億ドル(約7兆7000億円)。このうち自動車と自動車部品の赤字額は492億ドル(5兆5000億円)と71%を占める。

シティグループ証券・チーフエコノミスト、村嶋帰一氏は「当面は関税回避できたことは、日本にとってポジティブ。だがこの先、トランプ大統領が貿易赤字の削減を求めてくる恐れは残る。その際は、対日赤字の大部分を占める自動車が攻撃対象になりかねない」と指摘する。

また米商務省は自動車・同部品の輸入が安全保障上の脅威となっているかどうか、通商拡大法232条に基づき調査を行っている。判断は来年2月になると見込まれており、そこも次の焦点になりそうだ。

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