経験がない、ということですからいきなり簿記の資格だけを持って「即戦力です」とは言えません。
言えませんが、たとえば病院や医療関係でずっと勤務をされてきたでしょうから、少なくともその業界や業界の現場という知見はあり、その部分では経験者で即戦力、ということも言えるでしょう。
そのような業界や近い業界に絞って応募をしてみる、という手段もありかもしれません。
もっと言うと、そういった会社で比較的新しく設立されたような会社や、その業界に新たに進出したような会社であれば、高橋さんの「即戦力要素」である業界経験が重宝される可能性も高まるというものでしょう。
今回の転職を「経理事務×業界」という2つの側面で考えた際に、前者における経験のなさを後者におけるバリューでカバーする、という考え方です。
そうすることでさすがに2軸ともにゼロから、ということよりは可能性が高まるというものです。
上記はあくまでも例でしかありませんが、やりたい仕事(=経理事務)というピンポイントの点における経験だけで考えるのではなく、より広い業界や仕事の流れという面で考えると、自分でも気が付いていなかったバリューが見えてくる可能性があります。
「自分の価値」こそ転職時に隠れた武器になる
転職というとどうしても目先の仕事、この場合では経理事務を自分ができるか否か、で考えてしまいがちですが、会社に提供できうるバリューの総額、という側面で本来は考えるべきなのです。
そしてそのような自分でも思ってもいなかった「埋もれていた自分の価値」こそが、意外と転職時に隠れた武器になる可能性もあるのです。
そのようにして、まずは事務の仕事に「入り込む」、そしてそこで経験を積んで、今度はその経験(=仕事面での即戦力さ)をアピールして次につなげる、そうやって自分自身の持っている可能性をどんどん開花させ、もって自分を成長させるのが「キャリアを創る」ということなのです。
高橋さんは50代半ばとのことなので、すでに30年前後の何かしらの経験があるはずです。
高橋さんに限らず、40代や50代になれば「今まで自分は何をやってきたのだろう」と悩むことも多くあるでしょう。
しかしながら声を大にして申し上げたいのは、そのような年月を重ねてきて、何もご自身が提供できる価値がないということはまずありえません。
ないように見えるだけです。
もし今回の転職が高橋さんにとって最初の転職であればなおさらその可能性が高いです。
ご自身でも気が付いていない価値が絶対にあるはずです。
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