サラリーマンブランド戦略、4つの考え方 個人として生き抜くための方法

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サラリーマンも勤め先の看板を背負って仕事をするだけではなく、自分自身の存在を高めることが大切です。会社の肩書きに依存すると、自分の存在価値を見失う可能性があります。今、どこに所属しているのかではなく、あなたは何ができるのか、の個人の時代です。

例えば、個人の能力を売りにして、複数の会社の役員として雇用契約をする。私自身も優秀な友人の影響を受け続け、35歳にしてやっと、どこに所属しているかは意味がないという考え方になりました。個人の時代を生き抜くサラリーマンブランド戦略、以下、4つの考え方です。

1.会社に所属する → 自分に所属する

1人が1組織だけではなく、複数の会社で仕事をする時代になります。
日本の個人と仕事のつながりの総数を推定したところ、現在の7181万人が5年後の2018年に1億2700万人に増えます。日本の就業者数が6240万人ほどなので、既に複数の会社で仕事をしている人がいます。

5年後、2018年には2人に1人が該当することになります

サラリーマンもいろいろな会社に所属し、柔軟に雇用される時代になるのです。もう、どこに所属しているという考え方ではなく、あくまで"所属は自分"という考え方のほうがしっくりきます。

友人である1人の経営者が言いました。「起業しているから偉いとか、会社の役員だから偉いとか、まったく意味がない。ただ個人の能力を1番高く買ってくれるところと柔軟に契約をすることで、個人の能力をより伸ばすことができる」 と。

2.XX会社のXXさん → XXさんがいるXX会社

「あくまで個人的な意見ですが・・・」とサラリーマンはよく使います。
「あの台詞は本音であり、自分を主張する控えめなサラリーマンを体現している気がする」と私の知る営業ウーマンが言いました。きっかけはどうあれ、個人の本音を発動できるこの台詞は今後も増えなければならないと考えています。

伝説の営業ウーマン柴田和子さんの台詞です。「営業は教えてできるものじゃない。だって、自分がいつも考えていることや、生きざまそのものが問われる仕事だから」。

個人の能力で勝負をしている人たち、俳優、建築家、スポーツ選手、著述家など、このことをよく理解していると思います。最初はXX会社のXXさんでも、そのうち、しっかりと向き合ってくれるXXさんになって、XXさんがいる会社になります。

個人の主張を優先して会社の利益をおろそかにはできませんが、個人の主張をしなければ、会社内外でも生き残れません。あなたが個人的に考える価値=ブランドになります。

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