「財布は別」共働き夫婦が離婚しやすい理由

男と女がもめがちな「3つのお金問題」

「家事に給料を払うとしたら、いくら?」という話題は昔からありますが、いまだにはっきりした数字は出ていません。ネットで検索しても、300万円~700万円越えまでさまざまです。そのためか、「家事」の価値は、夫と妻では認識が相当違うようです。これも喧嘩の発生原因になっています。

「家事負担は私のほうが大きいから、生活費はあなたが多めに払って」「ふざけるな! 俺のほうが仕事は大変なのに、家事もこれだけやっているんだぞ」といった感じで、まったく折り合いがつきません。

テクノロジーが進化しても、夫の価値観は昔のまま?

なかには、共働きであってもご主人から生活費をしっかりもらって、家計をやりくりしている友人がいると、奥さんにとってはなおさら納得できないでしょう。昨今、こうした相談は本当に増えています。

ですから、どうしたらこの問題が解決できるかを私なりに研究しました。その結果、夫婦の間で金銭感覚の差が生まれるのは、やはり「育った環境による」という結論に行き着いたのです。特に、今の20~40代の親御さんは50~70代の方が多いと思いますが、その親と祖父母の価値観がお子さんである夫婦にも根強く影響しているように感じます。

「家督相続」という法律をご存知でしょうか。1947(昭和22)年に民法が大改訂される前の法律です。現在の法律では、子供は兄弟姉妹平等に親の財産を相続できます。しかし、「家督相続」では、主に「長男」が相続をしていました。

昭和のひとケタ以前に生まれた親や祖父母の多くは、執拗に「長男」を尊重する風潮があったのです。私の親世代もこの価値観でした。母から聞いた話ですが、戦時中、物がない時代に、祖母はどこからかケーキを手に入れ、その貴重なケーキを3歳年下の長男である弟にこっそり食べさせているのを見てしまいました。幼い母は傷つき、祖母のことが好きになれなかったといいます。

また、第2次世界大戦までは常に男子は徴兵されやすかったということも、男性が大事にされた要因の一つでしょう。このように鎌倉時代から900年あまり続いたともいわれる家督相続と、戦争で生じた男性優位性は今の世にも残っています。

一方で、戦後、欧米化やテクノロジーはどんどん進んでいき、人の価値観もかなり変わってきています。通信環境の発達で、情報や文化は瞬時に世界中で共有できるようになりました。

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