頭の働きを鈍らせるやめにくい「悪習慣」3つ 毎日の食生活や習慣が脳機能に影響する

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脳にダメージを与える3つ目の悪習慣は、過度で慢性的なストレスです。人間関係に悩んでいたり、大きな心配事があったりすると、勉強に集中できないという経験はないでしょうか。あるいは、緊張でパニックになり、頭が真っ白になって覚えていたことをすべて忘れてしまったということもあるかもしれません。

ストレスは大脳皮質前頭前野に影響を及ぼすといわれています。前頭前野には抽象的な思考にかかわる神経回路があり、集中力を高めて作業に専念させる役割や、情報を一時的に記憶するワーキングメモリーとして働く機能があります。慢性的なストレスにさらされると、前頭前野の樹状突起が萎縮し、これらの機能が低下する可能性があるのです。

ストレスは脳にダメージを与えてしまう

うつ病や依存症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの心の病も、こういったストレスによる脳内変化が原因といわれています。厚生労働省によると、うつ病の生涯有病率(これまでにうつ病を経験した者の割合)は日本では3~7%です。決して他人事ではありません。うつ病を発現する前のストレス予備軍も、かなりの数がいるのではないかと思われます。

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ストレスを溜め込み過ぎてしまうと、精神的にも、脳の働きからみてもダメージを受けてしまいます。可能であればストレスの原因となっている人間関係をうまく整理したり(解決できなければ、人事部に訴えたり、職場を変えるのも1つの方法)、運動や歌などの趣味を思いっきりやってストレス解消したり、ストレスをコントロールすることは脳の働きを維持するのにとても大切です。

ちなみに私は、運動を1日約30分間やることに決めており、その習慣が体力維持だけでなく、ストレスコントロールにもつながっています。

お酒の飲み過ぎ、長時間のスマホ、そして過度なストレスといった3悪習慣を日常から減らし、生活習慣の中で脳へのダメージを抑えることも、暗記力や集中力の向上など頭の働きをよくするために重要な要素なのです。

本山 勝寛 日本財団子どもサポートチーム チームリーダー

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もとやま かつひろ / Katsuhiro Motoyama

東京大学工学部システム創成学科知能社会システムコース卒業、ハーバード教育大学大学院国際教育政策修士課程修了。小学校から高校まで地方の公立学校に通い、独学で東大、ハーバード大に合格。日本財団で、世界30カ国以上を訪問、教育や人権、国際協力、障害者支援、パラリンピック支援、貧困対策事業を手掛ける。5児の父親で、これまで育児休業を4回取得。ブロガーとして独自の子育て論、教育論を「BLOGOS」などで展開。
著書に『最強の独学術』(大和書房)、『16倍速勉強法』(光文社)、『一生伸び続ける人の学び方』(かんき出版)など。「まなブログ」はこちら

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