客が半額より「2個買えば1個無料」を好む理由 日本はシンガポールよりもケチくさすぎる
ここまでいくと、「1FOR1」を利用する行為は、「結局、店側に踊らされているだけではないか」と疑問に思う方も多くいらっしゃるでしょう。
たとえば、「買いすぎるからセールには絶対に行かない」というAさんと、「おトクが大好き。セールは欠かせずチェック」というBさんがいるとします。どちらが賢い消費者でしょうか。
賢い消費者でいるにはプロモーションに踊らされずに、本当に必要な物を見極めて購入したほうが支出総額は確実に減らせるでしょう。しかし、いつも定価で買うというのも、納得がいきにくいのではないでしょうか。実際、本当に必要な物がプロモーションで半額などになっていたら大きなチャンスです。そのバランスの取り方が非常に難しいのではないでしょうか。
「底値ルール」を作って「浪費」は避ける
私が知っている人のなかには「底値ルール」を作っている人もいます。たとえば「自分にとって必要なものが4分の1以下の値段になったら、2年分のストックくらいまで買ってよい」といった要領です。底値チェックをしておくと、「今回のセールは大したものではない。次回以降に見送ろう」と冷静になれます。
また、割引率ではなく、金額にして計算することも有効です。たとえば、1万円の商品が1つなら半額割引、3つなら60%オフの場合、総額にして計算すると1つなら5000円で、3つなら1万2000円(1つ当たりは4000円)です。友達を2人連れてきて、1つずつ買う場合、1つ当たりに減らせる支出額は1000円です。わざわざ友達を連れてくる労力や、7000円追加して「2つ余分に買い物をする」ことを考えると、1つだけ半額の5000円で買うのも悪くはなさそうです。このように、キャンペーンについて冷静に考えてみる必要もあるでしょう。
それほどプロモーションは人々の行動を変え、消費者に冷静さを失わせます。売り手側は上手に利用すべきですし、買い手側は上手に見極めながら利用しつつも踊らされないように気をつけたいものです。シンガポールでは、売り手側と買い手側がつねにしのぎを削り、時には火花が散って面白いものです。特にインド人の交渉の長さ、中華系の決断の早さには目を見張るものがあります。消費が低迷している日本でも、商いにこのような幅が出てくれば、活気が出て面白くなってくるように感じます。
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