豪雨の「水没リスク」、都内地下駅の対策は?

東京には浸水しやすい駅が至る所に存在する

地表が水没した際、地下への浸水を食い止める対策を東京メトロの例で見ていこう。水の流入口となるのは主に「駅出入口」「換気口」「坑口(線路が地上に出る部分)」の3カ所である。

赤羽岩淵駅の駅出入口防水扉(筆者撮影)

駅出入口は、土嚢を積んだ形の役割をする止水板による対応の駅が多い。高さ35cm×3段で約1mの高さになる。

上野駅に設置した「完全防水型出入口」(編集部撮影)

だが駅付近で3mの浸水が想定されている駅にはこれではまったく不十分である。そうした駅には止水板に加え、出入口を完全に遮断する密閉式の防水扉が設置されている。こうした浸水対策を、東京メトロが管理する駅のうち500カ所以上で設置が進められている。

換気口は、銀座線、丸ノ内線、東西線など比較的古くに建設された地下鉄では、歩道の路面に網を敷いて作られている。古い映画ファンならご存じの、ニューヨーク地下鉄の換気口の上にいたマリリン・モンローのスカートが、下を地下鉄が通った時の風でめくり上がるシーンで有名な、あのスタイルの換気口である。

換気口からの水を防ぐ

浸水のおそれのある換気口には浸水感知器が付いた換気口浸水防止機があり、下側から上へとドアを閉めるような形で遮断する。各駅等の操作盤からの遠隔操作、現地での手動操作、感知器による自動開閉が可能となっている。換気口総数約950カ所に設置され、従来は水圧2mへの対応だったが、一部では水圧6m対応へと強化されている。

台風や大雨による浸水を防ぐために、路上にある換気口に設置してある浸水防止機(写真:東京メトロ)
浸水防止機を閉めた状態(写真:東京メトロ)

設置箇所が多いので、これがすべて故障なく閉められるかどうかが、重要な点となる。東京メトロによれば、大雨警報、洪水警報が出た段階で閉扉する。これまでも警報が出るたびに閉扉しているという。また一定の流水を感知すると自動で閉扉する点、警報発令から浸水まである程度の時間があり確認できる点などにより安全が確保されている。

東京の地下鉄は地上を走る区間がいくつかある。付近に高い浸水が想定されている所では、坑口から浸水のおそれがある。そうした場所には防水壁を設けるほか、坑口の全断面を閉鎖する坑口防水ゲートの設置が進められている。

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