ベネズエラの妊婦がブラジルに殺到する事情

病院はてんてこ舞いに

 8月22日、経済困窮と政治混迷に悩むベネズエラから、妊婦が出国し、出産のためブラジルに押し寄せている。産前処置が受けられず、医薬品やオムツがないためという。ブラジルでは1日に3人のペースでベネズエラ人の赤ちゃんが誕生している。21日ブラジルの病院で撮影したベネズエラ女性の写真を合成(2018年 ロイター/Nacho Doce)

[ボアビスタ(ブラジル) 22日 ロイター] - 経済困窮と政治混迷に悩むベネズエラから、妊婦が出国し、出産のためブラジルに押し寄せている。産前処置が受けられず、医薬品やオムツがないためという。ブラジルでは、1日に3人のペースでベネズエラ人の赤ちゃんが誕生している。

ボアビスタのテレサ・スリタ市長は電話で、「もはや限界だ。市内の病院には長い列ができ、これほど多数の医療処置の必要な人に対応できるだけの設備がない」と語った。

「毎日800人のベネズエラ人が国境を越えてくる」

ボアビスタの病院で産まれるベネズエラ人の子どもは、2015年にはいなかったが、昨年には566人に急増。今年上半期にはすでに571人に達している。市内にはワクチン未接種のベネズエラ人ホームレスが3000人おり、ブラジルでは撲滅されているはしかが流行しているという。

ロライマ州の保健当局者は、州には産婦人科の病院が1カ所しかなく、すでに限界状態と説明。患者が廊下に簡易ベッドをおいて寝ており、注射器、手袋などの物資が底を付いていると述べた。さらに、「毎日800人のベネズエラ人が国境を越えてくる。しかも、多くの女性や子どもは医療処置が必要な状態にある」と訴えた。

スリタ市長は政府に対し、ベネズエラからの移民を他地域に移送する作業を迅速化するとともに、国境でのワクチン接種を義務付けるよう求めた。 

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