テスラ「マスク氏ツイート」は株価操作なのか 非公開に向け、「資金を確保した」と明言
自社の株を420ドルで買い取り、会社を非公開化することを考えているとツイートしたテスラのイーロン・マスクCEO。そのための資金は確保しているという。そのツイートから6日後の13日の朝、テスラはマスク氏のツイートの意図を明らかにするため、ブログ記事を公開した。
マスク氏は、資金が確保されていると述べた意味は、支援を得られると確信しているサウジアラビアの政府系ファンドのマネージング・ディレクターと約束を交わしていることを指していると語った。また、同氏が言うには、サウジアラビアのファンドは約2年もの間、彼らの資本を使ってテスラを非公開化するように同氏に勧めていたという。
「資金を確保した」と明言した理由は?
このサウジアラビアのファンドの役員は、同ファンドがテスラの株式の5%を市場で獲得した後の7月31日の会合で、テスラが過去に同社と非公開化のために協調してこなかったことは非常によくなかった、とマスク氏に語ったという。また、これから非公開化に進むことは遅すぎるわけではないとも言ったとマスク氏はブログにつづった。
「彼はテスラが非公開化を行うための資金提供に対して、強力なサポートを示してくれています」とマスク氏はブログに書いた。「私は、ほかにどの意思決定者も必要ではないこと、そして彼らは物事を前に進めることを熱望していると理解しました。7月31日の会議を終えたとき、彼らのファンドとの取引がまとまるだろうこと、また、残るはプロセスを前に進めることだけであるということに何の疑念の余地もありませんでした。これが、8月7日の発表で『資金を確保した』と言及した理由です」。
マスク氏とテスラは、同氏のツイートに対して真相を暴こうとする流れを止めようとしていたのかもしれない。というのも、証券取引委員会がマスク氏の声明を調査しているというアメリカのウォールストリート・ジャーナルの8月8日の報告書や、テスラは非公開化のための取引の資金調達計画を策定する初期段階にすぎないとする8月10日のブルームバーグの報道が出てきたからだ。
また、ロイター通信は、テスラの役員会は、マスク氏のツイート前に同氏から資金調達計画を聞いていなかったこと、そして、買収の資金支出にサウジアラビアの政府系ファンドは「関心を示さなかった」ことをスクープした。