クロマティvs桑田「夢の草野球対決」の全内幕

レジェンドたちが伝えたい「野球道」の神髄

桑田パイレーツは2回にピッチャーを交代すると、桑田氏はベンチに下がらず、なんとショートのポジションへと歩いていく。練習から華麗な守備を披露すると、エクスポズのベンチからは思わず「二刀流きたよー!」と驚きの声が上がっていた。

3回裏には打者としてバッターボックスに立ち、内野ゴロに打ち取られるも、一塁ベースまで50歳という年齢を感じさせない全力疾走を見せる。4回表には2度の守備機会を軽快にこなしてみせた。桑田氏は「軟式はバウンドが変わって難しい。うまくグローブに入ったなと思いますね(笑)」と謙遜しつつも、顔をほころばせていた。

ショートの守りにつく桑田氏(筆者撮影)

試合は4回まで両軍合わせて1安打と投手戦が続いていたが、5回裏、ついに試合が動き始める。

桑田パイレーツは無死二、三塁というチャンスを作ると、第一打席は凡退に終わった桑田氏が、中前に適時二塁打を放ち先制。その後も2点を追加し、この回一挙4得点を奪取した。

先制を許し、5回まで無安打に抑えられていたエクスポズだったが、6回表に意地を見せる。先頭打者がチーム初安打で出塁すると、そこから四球を挟んで3安打の猛攻で一気に3点を返し、あっという間に1点差に詰め寄った。しかし、その後もチャンスを広げていたクロマティ軍だったが、桑田軍の継投策に反撃を阻まれ、絶好の逆転機をモノにできなかった。

桑田が魅せたランニングホームラン

6回裏には、桑田氏の「(今までの野球人生で)記憶にない」という左翼線へのランニングホームランなどでさらに4点を追加。大会終了規定(※試合時間90分に到達、または7回裏終了のいずれか早い方)の試合時間90分を経過していたため、公式記録にはならずに参考記録の“幻の一打”となってしまったが、ファンにとっては一生忘れられない打席になったことだろう。

結果、4-3で桑田パイレーツに軍配。両軍とも決勝に進むだけあり、投手力を含めた守備のレベルは高く、最後まで緊張感のある試合展開だった。

試合終了後の整列では、桑田氏とクロマティ氏は笑顔で抱き合うと、クロマティ氏が選手たちにバンザイを呼びかけ、和気あいあいとした形で試合を終えた。

MLBドリームカップ 桑田真澄選手のランニングホームラン(動画提供:MLB Japan)
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