クロマティvs桑田「夢の草野球対決」の全内幕 レジェンドたちが伝えたい「野球道」の神髄

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インタビューに応じた桑田氏(編集部撮影)

「野球って100年前から、選手は勉強しない、素行が悪い、野次が汚いという3つが問題だと言われていたんですね。だから教え子には絶対に野次を言わない、審判には文句を言わない、練習は短時間で終えて、帰ったら勉強する、というスタイルを実践するように指導してきました。

それができれば常にフェアプレー。そういうマインドで野球をやるように彼らには伝え続けています」(桑田氏)

教え子の1人である桑田パイレーツのノバク・ジャスティン選手も「いつでも全力で、フェアプレー、そして最後まで諦めない。そういう野球を教わりました」と話していた。

こうした対照的な方針を貫いてきたチームがぶつかり合ったからこそ、アツく、面白い試合となったのだろう。

なぜレジェンド2人が軟式野球チームの監督に?

そもそも、クロマティ氏と桑田氏のようなレジェンドが軟式野球の監督をしている理由はいたってシンプル。2人とも草の根活動を通じて野球界に恩返しをしたいという思いがあるからだ。

「メジャーリーグでお世話になったということでぜひ協力をしたいと立ち上がりました」(桑田氏)。

クロマティ氏も、「まずは、ファンと直接会ってかかわるということが大事。そして学生やサラリーマンの方に大会を通じてもう一度野球を楽しんで欲しい。自分も日本中に顔を出して元気を与えていきたい」と話す。

MLBドリームカップはまだまだ続いていく。2度目の出場で初のブロック代表権を獲得した桑田パイレーツは、10チームで争われる関東地区代表決定戦(9月23日から千葉県で開催)に挑む。

そこで勝ち進むと東日本代表の座を勝ち取るために北信越地区勝者と相対することになるのだ。そこから先の全国決勝トーナメントは、11月24日に明治神宮球場で行われる予定だ。

エクスポズの選手とクロマティ氏の想いも背負い、次なる難敵に挑む桑田パイレーツの戦いを観戦しに、ぜひ球場に足を運んでみてはいかがだろうか。

佐藤 主祥 フリーライター

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さとう かずよし / Kazuyoshi Sato

1991年、宮城県生まれ。新聞の専売社員、マスコミ系の専門学校を経て、独立。スポーツや新しい働き方を中心に、取材・執筆活動を続けている。学生時代は卓球部に6年間所属し、団体戦・個人戦で県大会出場を経験。野球を観ながらお酒を飲むことが何よりの喜び。

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