日経平均440円安、トルコ通貨安でリスクオフ 「世界経済への影響は限定的」との声も

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 8月13日、東京株式市場で日経平均は大幅に4日続落。2万2000円の大台を割り込み、終値は7月6日以来、1カ月ぶりの安値となった。写真は都内株価ボード前の横断歩道を渡る人たち。8日撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に4日続落。2万2000円の大台を割り込み、終値は7月6日以来、1カ月ぶりの安値となった。トルコリラ安に歯止めが掛からず、新興国からの資金流出に伴う金融市場の混乱が警戒され、リスク回避ムードが強まった。トルコ中銀は声明や利下げを通じて市場の沈静化に動いたが、日本株の戻りは限定的だった。

TOPIXは2%を超す下落。東証1部の値下がり銘柄数は全体の89%に上った。業種別では、好決算を発表したリクルートホールディングス<6098.T>の上昇が寄与したサービスのみ上昇。32業種が値下がりし、機械、海運、非鉄金属など景気敏感セクターが下落率上位に入った。

銀行が必要とするあらゆる流動性を供給するとしたトルコ中銀の声明が伝わった後、日経平均はいったん下げ幅を縮める場面があった。だが戻りは鈍く、やがて売り直しの流れとなった。大引け直前に同中銀は、リラの預金準備率の一律引き下げを発表している。

日経平均ボラティリティー指数<.JNIV>は前週末の16ポイント台前半から一時19ポイント台後半まで急伸。指数と同様に1カ月ぶりの高水準を付けた。東証マザーズ指数は4%を超す下げとなり、年初来安値を更新した。

三井住友アセットマネジメントのシニアストラテジスト、市川雅浩氏は「思惑的に売りが出ているが、トルコの通貨安が及ぼす日本経済、世界経済への影響は限定的。欧州の流動性はまだ潤沢であり、ESM(欧州安定メカニズム)など危機対策も十分整備されている。金融システム危機は簡単には起きにくくなっている」と話す。

個別銘柄では日本郵政<6178.T>がしっかり。10日に発表した2018年4―6月期連結決算は、当期利益が前年同期比18.2%増の1235億円だった。2桁増益での着地となったことを好感した。ゆうちょ銀行<7182.T>は減益となったが、ゆうパックなどの取り扱い増で日本郵便が大幅増益となり、収益を押し上げた。

半面、新川<6274.T>がストップ安比例配分。同社は10日、19年3月期の連結営業利益予想が従来の4億2000万円の黒字から一転、12億7000万円の赤字になると発表した。メモリー関連投資が弱含んでおり、ワイヤボンダの売り上げが予想を大きく下回る見込みという。

東証1部の騰落数は、値上がり191銘柄に対し、値下がりが1884銘柄、変わらずが28銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     21857.43 -440.65

寄り付き   22117.57

安値/高値  21851.32─22124.60

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1683.50-36.66

寄り付き     1706.72

安値/高値    1681.80─1707.31

 

東証出来高(万株) 152364

東証売買代金(億円) 25144.92

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