米中貿易戦争で中国はまた強くなってしまう 中国人はトランプより賢く、忍耐強い

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米中貿易戦争で勝つのはどちらか(写真:Damir Sagolj/ロイター)

アメリカのドナルド・トランプ大統領が中国との貿易戦争に勝つことを期待してはならない理由を知りたければ、巨大eコマース企業であるアマゾンの中国版であるアリババを見さえすればわかる。

先月、筆者は、このeコマースの巨大企業の戦略計画責任者であり、中国のビジネスおよび金融で最も頭脳明晰な男である曽鳴氏と2度、立ち入った話をすることができた。同氏は、中国はもうほとんどアメリカを必要としていないと明言した。それはアメリカ製のモノだけでなくアメリカ流の考えも含めてのことだ。

トランプ大統領は中国をなめている

アメリカが中国の成功を阻害したとき、中国は、中国流の考えができることを示した。同時に、トランプ政権は、スタートの時点から負けることがわかりきっている競争、または戦争を始めようと全力を尽くしているように思われる――競争か戦争のどちらになろうと。

アメリカの大統領が最近行った仕事は、中国製品に対する関税を10%から25%に引き上げて2000億ドル相当に課税すると中国を脅すことだった。これに対して中国は、24時間も経たないうちに、迅速に、600億ドル相当にあたる5207品目の、新たな課税対象となるアメリカ製品の一覧を報復処置として発表。トランプ大統領が課税を実行する場合、5~25%の追加関税を強制するというものだった。本格的な貿易戦争が起こるだろう。

幸いにも、トランプ大統領は実行する前にコメントを発表し、課税猶予期間を9月まで延長した。一方、太平洋の両岸の市場は不安定な状態を維持している。

こうした中、トランプ大統領はこう考えている。中国の株式市場はアメリカより大きな痛手を受ける一方、アメリカは中国よりも長く痛みに耐えられる。そしてよりネジをきつく締めれば、中国も交渉のテーブルにつくだろう――。しかし、これは、中国の考え方や、昨年より鈍いとはいえアメリカの約2倍の速さで成長している経済の根底にある強さをほとんど理解していないことを示している。

先週、マイク・ポンペオ国務長官は、中国を孤立させる、その規模と無益さに関してばかげているとも言える新たな方法を発表した。

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