渡辺美里、13年ぶり西武本拠地「凱旋」の熱狂 1日限定で復活した「MISATOトレイン」も運行

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1996年当時のMISATOトレイン車内広告(写真:株式会社西武ライオンズ提供)

現メットライフドームでの渡辺さんのライブは2005年8月6日の「MISATO V20 スタジアム伝説 ~最終章~ NO SIDE」で終了し、以後夏のライブは山中湖、横浜、熊本、東京、大阪、河口湖、札幌、福岡など各地を転々としながら開催されるようになっていた。

この13年ぶりのライブが盛り上がった理由も頷ける。

この日は「獅子風流(ししぶる)ユニフォーム」来場者全員配布も行われ、入場チケットは完売。公式入場数は31721人と発表された。ユニフォーム全員配布と渡辺美里さんの人気の高さが、球場を満員へと押し上げたのは間違いない。

1997年の車内広告(写真:株式会社西武ライオンズ提供)

このイベントの狙いを西武ライオンズは「球場を獅子風流色に染めてこのライオンズフェスティバルを盛り上げていただきたい。

そして、いわずと知れた“西武球場レジェンドOG”の渡辺美里さんが球団創設40周年を迎える節目のシーズンにこの地に帰ってくることで、多くのファンの皆さまに喜んでいただくことができる」と説明する。

夏休み期間中ということもあり、球場にはユニフォームを着用した小中学生の姿を多く見かけた。若い世代に渡辺美里さんと西武球団のかかわりを知ってもらうきっかけとなった今回のイベントの意義は、大いにある。

今後の継続を期待する声もあがっている

ライブ終了後、渡辺さんは「この舞台に久しぶりに立って、当時ライブをしていたときの風景がよみがえってきました。“我がホーム”で歌うことができたことに感動しております。埼玉西武ライオンズのファンの皆さま、北海道日本ハムファイターズファンの皆さまにも最後まで残っていただき、本当に感謝しております。またこのスタジアムでライブをできて、また『新しいドラマ』が始まった気がします!」との談話を発表した。

西武ライオンズ40周年記念で1日限定で復活した渡辺美里さん来場と「MISATOトレイン」の運行であったが、ネットでは今後の継続を期待する声が早くもあがっている。

筆者も次回は是非メットライフドームで「サマータイムブルース」を聴きたいと願う。

大塚 良治 江戸川大学准教授

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おおつか りょうじ / Ryouji Ohtsuka

1974年生まれ。博士(経営学)。総合旅行業務取扱管理者試験、運行管理者試験(旅客)(貨物)、インバウンド実務主任者認定試験合格。広島国際大学講師等を経て現職。明治大学兼任講師、および東京成徳大学非常勤講師を兼務。特定非営利活動法人四日市の交通と街づくりを考える会創設メンバーとして、近鉄(現・四日市あすなろう鉄道)内部・ 八王子線の存続案の策定と行政への意見書提出を経験し、現在は専務理事。著書に『「通勤ライナー」 はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)。

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