「未成年お断りかき氷」が白金で売られるワケ バーの運営会社はテイクアンドギヴ・ニーズ

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「炭酸水を冷凍庫に入れれば炭酸氷になるのでは?」というのは素人の考え。岡崎氏自身、炭酸氷を使ったかき氷のアイデアを1年前から温めており、一度自分で炭酸水を氷らせてみたが、ただの氷になっただけだった。インターネットで探すと、ある熊本県の企業に行き当たったという。

「研究に研究を重ねて開発したもので、2017年から発売されていました。当初は広まらず、自社や取引のあるバーで使っていたぐらいだったそうですが、マスコミに取り上げられ、今年5月ぐらいから非常に反響が高まっているそうです」(岡崎氏)

かき氷は数年前からブームになっており、冬期も販売しているショップがあるほど。フルーツなどをあしらった“白くま”タイプや、天然氷を使ったもの、シロップの原料にこだわったものなど、各店が競い合っている状態だ。今回のBLUE POINTのかき氷も、シロップと氷だけというシンプルな構成に、最大限のこだわりが詰め込まれている。

「2000円というと、どんなすごいかき氷が出てくるのか、とお客様は期待しますよね。それに対する究極の答えとして商品を設計しています。ポイントは、期待値と実際のバランス。実際には、原価からすると2000円という価格は安いんですよ」(岡崎氏)

“かき氷”の原点に戻って開発

説明を聞くほどに、期待の高まる大人のかき氷。どんな味わいなのだろうか。実際の商品を目の前にしてみると、やはり大きい。ボウルに盛られた氷に、トッピングのライムが涼しげだ。ときどき「パチッ」と音がして何かが飛び跳ねている。炭酸氷が溶けてはじけているのだ。

シロップと氷だけというシンプルな構成に、最大限のこだわりが詰め込まれている(筆者撮影)

そこに、シロップとトニックを好みの分量注ぎかけていく。

「シロップをすべてかけるとかなり回りますから、気をつけてください」(岡崎氏)とのアドバイスがあった。

こんもりとした氷にスプーンを入れ、一口含んでみる。炭酸氷が口内を刺激し、柑橘系の香りが広がった。一般的なかき氷と異なり、かみ砕く過程が必要になる。炭酸を閉じ込めるためか、粒を大きめに残してあるのだろう。

味と香りはライムのものかとも思ったが、別にシロップだけ味わってみると、こちらにも柑橘系の味がある。柑橘系といってもレモンやライムのように強くなく、まろやかな味わいだ。もちろんかき氷だけでなく、ジントニックとしても提供しているという。

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