医療ドラマを下支えする「医療監修」の真髄 医療監修の大きな使命は「弱者を守る」こと

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医療ドラマに欠かせない「医療監修」とは(写真:Ca-ssis/iStock)
医療現場とメディアをつなぐジャーナリストとして多方面で活躍する森田豊氏に、医療ドラマに欠かせない「医療監修」という仕事の“真髄”を聞いた。

医療監修はクリエイティブな仕事

医療ドラマの監修には、大きく言って2種類あります。まずは「原作あり」のドラマ。これは、病名や手術の術式、いかにして治癒したかなどの詳細がすでに原作に書かれています。この場合の監修は主に技術指導です。俳優さんが手術をする場面に立ち会い、医療機器を使ったり糸を結んだりする技術を指導して、医師を演じる手助けをする。いわば外科監修、技術監修です。これは狭い意味での医療監修と言えるでしょう。

当記事は『GALAC』9月号(8月6日発売)からの転載です(上の雑誌表紙画像をクリックするとブックウォーカーのページにジャンプします)

一方、「原作なし」の医療ドラマの場合は、医療監修の幅は非常に広いものになります。原作がないケースでは、医療に関する部分を制作者と一緒に考えていく役割も担います。このタイプの仕事で、最初に私が引き受けたのが沢村一樹さん主演の「DOCTORS〜最強の名医〜」(テレビ朝日)です。

このときはまず、脚本家の福田靖さんが全体の内容を書いた原稿がありました。その中のあるシーンについての相談をされたんです。「この場面で、何か手術をしたいんだけど、例えば腫瘍を取り残してしまったとか、翌日にわかることはないですか?」と。脚本的には再び手術しなければならない流れを作りたかったんですね。

普通に考えると「いやいや、それって手術ミスじゃん!」となるわけですが、ここで知恵を絞ります。3日ほど考えて、インシュリンなどのホルモン産生腫瘍なら「手術で取ったけれど、翌日採血したらまだ残っていた」ということはあり得ると思いつきました。原作がない場合の医療監修は、こんなふうに病名や術式などを考案してドラマのなかに組み込んでいくような、積極的な仕事です。

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