"貯蓄から投資へ"の流れが「幻想」だった理由 衝撃!なぜ投信は突然33兆円も激減したのか

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渋澤:残高は大事だと思いますが、重視すべきは新規口座の開設件数じゃないでしょうか。確かに残高は伸びなかったのかもしれませんが、投資信託を買うために口座を開設した人は、増えたと思います。特に30代、40代を中心にした若い人たちの口座開設が増えたかどうかを重視するべきでしょう。

中野:新規口座の開設件数は増えたと思いますし、投資信託を買う人たちの顔も変わったはずで、そこにわれわれは幾ばくか貢献していると自負してよいでしょう。

渋澤:特につみたてNISAのスタートによって、若い人たちの口座開設は着実に増えていると思います。

なぜこの10年で銀行販売分のシェアが落ちたのか

中野:しかし、爆発的な動きにはなっていないのが気掛かりです。つみたてNISAは1月からスタートしているのですが、地方の大都市を拠点にした地方銀行の口座開設件数を見ると、3000口座程度で頭打ちになっています。営業担当者は自分のノルマを達成すると、それ以上のことをしようとは思わないのでしょうね。

渋澤:それは、いくらつみたてNISAの口座を獲得しても、収益貢献度が低いからでしょう。

中野:そう。あとは、もっと契約が取れるのに、それは来年の目標を達成するため、あえて残したままにしていると聞いています。また、もうひとつ気になるのが、銀行が販売した投資信託の純資産残高が、2008年のリーマンショックの直後からどんどん減っていることです。同年の公募型投資信託全体に占める銀行販売分の純資産残高は、比率にして43%くらいでしたが、直近の2018年6月は25%程度です。銀行はこの10年、実は投資信託の裾野拡大を怠ってきたわけですよ。マーケットの急落で、銀行が販売した投資信託は大きく値下がりし、顧客のクレームを激しく受けた経験から、銀行は投資信託の販売に腰が引けていたのではないでしょうか。

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