「愛媛のみかん」豪雨で受けた甚大被害の全容

宇和島市の農業関係で150億円にも上る

共に山に農地を持つ仲間たちと協力し、自分たちで重機を調達、豪雨災害で発生した別の場所の土砂で道路の再建に使えそうな土をかき集め、2日間で仮設の道を自力で完成させました。車が通れるようになってからは、水を運び、スプリンクラーを修理し、できる範囲で消毒をし、今は、摘果を続けています。

余裕がある者がしっかりみんなの山を守る

「家が壊され、生活を再建するのに必死の農家もいる。うちは幸いにして被害はあったけれど軽くて済んだ。だから余裕がある者で、しっかりみんなの山を守る、産地を守る、声を掛け合ってやっています」

小清水さんは、農家の7代目。みかんの栽培は曽祖父の頃から続いています。最近、息子さんが跡を継ぐことを決めました。代々守ってきた産地としての誇りをここで失うわけにはいかないと、小清水さんは今日も畑に通います。

小清水千明さん(写真:GARDEN Journalism)

「災害に遭ったんで、いつものように100%のみかんはできないかもしれません。でも、今できる仕事を、今やる。できるだけやる。だから、踏ん張る。皆さん、ぜひ、今年の秋は楽しみにしていただければと思います」

小清水さんは、真っ黒に日焼けした顔で何度も頷きながら笑顔で語ってくれました。

私たちへのメッセージ、仲間たちへのメッセージ、そして何よりも小清水さん自分自身へのメッセージだったのかもしれません。

途中、摘果した小さな青いみかんをナイフで割って、中を見せてくれました。ほんのり黄色い果肉が現れました。「いち、に、さん、し、ご、ろく、なな、はち、きゅう、じゅう。ふさが十分詰まっとる。これはうまいみかんになりますよ」。小粒ながらあまりの瑞々しさに「このままでもすでにおいしそうですね!」と感想を漏らすと、小清水さんは「このままだったら、すっぱいぞ〜」と大きな声で笑っていました。

摘果した小さなみかん(写真:GARDEN Journalism)

食べたい。

秋に宇和島の山々がオレンジ色に染まった景色を見たい。

心の底からそう思います。宇和島市や地元の農協、生産者、復興支援団体などが共同でクラウドファンディング「宇和島市かんきつ農家復興支援プロジェクト」を立ち上げ、復興資金を集めようという取り組みも始まっています。

西日本豪雨の報道が、時間が経つにつれて絞られていく中、ぜひ、宇和島での奮闘に目を向けてもらえたらと思います。

「宇和島市かんきつ農家復興支援プロジェクト」については、「GARDEN」当該記事
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