もっとも、シフトレバーが長いことから前後方向のシフトストローク、左右方向のセレクトストロークともに大きく、シフト操作はカプチーノのように手首の動きだけとはいかない。
しかし、操作を妨げる不快な振動はなく、またシフトゲートの入り口まで持っていくとスッとレバーを吸い込まれるようにシフト操作が行えるなど、毎日の運転が楽しくなることは確認できた。
また、未舗装路では機械式副変速機を「4L」側で走行していたためシフト操作に忙しくなるシーンがあったものの、先の良好なシフトフィールのおかげでシフトミスを誘発しやすい3→2速へのダウンシフトも難なく行えた。
「実はXメンバーを追加したことでシフトレバーにとっても有利な面が生まれました。フレームに5MTのシフトレバーユニットの取り付け部分を1カ所、トランスミッションにも2カ所の合計3カ所とすることでシフトレバーの振動を大幅に低減することができたのです」(前出の野添氏)
パワー不足の声も聞かれたが
市場では、ジムニーシエラの1.5Lエンジンに対してパワー不足の声も聞かれる。しかし今回、筆者が試乗したシーンでは8%の登り勾配路がダラダラと続くシーンにも出くわしたものの、OD(オーバードライブ)スイッチを解除し3速を保持して走行すれば3人乗車でも不満はなかった。
「ジムニーシエラの開発にあたりドイツのアウトバーンにおける推奨速度である130km/h巡航をテストしていますが、まったく不足がないと認識しています」(前出の米澤氏)という。次はじっくり高速道路での試乗のほか、可能であれば5MTも含めジムニーシエラの実力を改めてチェックしてみたい。
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