大学時代の先輩からの保険勧誘は大丈夫か 生保の「GNP営業」を受け入れる人の末路

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大学時代の先輩に保険を勧誘され、加入すると後悔することになることも(写真:EKAKI/PIXTA)

皆さんは「GNP営業」というのを聞いたことがありますか?GNPとは、「義理(G)・人情(N)・プレゼント(P)」、かつて全盛を極めた「生保レディ」の営業手法を揶揄したものです。

生保のかつての「GNP営業」は形を変えていた!

読者の皆さんの中には若い方を中心に「生保レディのプレゼント攻勢?知らない」という人もいると思います。実際、1990年前後からソニー生命や、プルデンシャル生命などの外資系の生命保険が、女性ではなく男性のライフプランナーなどによるコンサルティング営業を強化しました。

これによって、主流だった「生保レディによるGNP営業マーケット」がジワジワと侵食されていきました。さらに、企業のセキュリティ強化で、生保レディ達がお昼休みに行っていた営業活動も難しくなっていきました。代わって台頭して来たのが銀行窓販や保険代理店での販売です。

それでも生命保険文化センターの平成28年度「生活保障に関する調査」によりますと、加入チャネルの1位は依然「生命保険会社の営業職員」で約5割を占めます。ですので、年々減ってきているとはいえ、「生保による人海戦術」は健在のようです。

実は、今はこの人海戦術の内訳が変質しているのです。かつてサラリーマンにとって、「社会人になって初めて会う金融の人」は「生保レディ」がお決まりだったのですが、先に述べたライフプランナーの出現です。

それによってどうなったか。ファイナンシャルプランナーの筆者の元に来る20代、30代前半の比較的若い相談者の場合が典型例です。「毎月の保険料の支払いで大変だ!」という方の多くが、実は大学時代の先輩、友人、元バイト仲間などからの営業によって加入しているのです。

そう、生保に就職した大学時代の先輩、友人たちは、間違いなく営業職員なのですが、彼らにとっては、それ以前に顧客の「先輩・友人」ですので、特殊な心理状況での契約になりやすいのです。つまり、生保に就職した大学の先輩や友人もまた、結局は「新たなGNP営業」の担い手となっているということです。

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