会社をやめた人がイデコで5万円取り戻す法 イデコを放ったらかしにしていませんか?

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「自動移換」というのは、企業型確定拠出年金に加入していた人が中途退職後、自分の資産を移す手続きをせず6カ月経過し、その資産を国民年金基金連合会が現金で仮預かりしている状態を言います。

仮預かり口座に「資産放置」していたらすぐiDeCoに移せ

驚くべきことにこの金額は総額で2000億円近くあります。「仮預かり」とはいえ、自分が預けている資産から毎月手数料が51円ずつ引かれています。仮預かりですから、運用もできず、60歳になったとしてもiDeCo等正規の口座に移さないかぎり、自分のお金であるにもかかわらず受け取ることもできません。

そんな「仮預かり」の口座に、200万円以上の資産を置いている人が1万6006人(2017年3月末時点)もいます。運用ができないわけですから、増えることはなく、着実に手数料分だけ引かれているのです。これはできるだけ早いうちに解消したほうが良いと思います。

「もしかしたら自分も資産放置してしまっているかもしれない」と気になる方は、基礎年金番号をお手元に用意して、国民年金基金連合会の自動移換者専用コールセンター 03-5958-3736(平日9:00~17:00)に電話すれば確認することができます。もし自分のお金が「自動移換」になってしまっているのなら、自分のiDeCoの口座に移してください。

これについては厚生労働省も問題視して対策を検討し、5月からはiDeCoや企業型の新規加入者が「自動移換」している資産がないか確認し、「同一人物と特定できればその資産を本人の口座に移す」という取り組みを始めました。

しかしながら、結婚によって「姓」を変えていたりすれば同一とみなされず、移されることはありません。転職した際には、移換なり勤務先情報の変更なり手続きが必要ですので、必ずコールセンターに連絡してください。

人生100年時代、ぜひ将来の自分のために、うまくiDeCoを活用してください。

大江 加代 確定拠出年金アナリスト

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おおえ かよ / Kayo Oe

大手証券会社に22年勤務、サラリーマンの資産形成にかかわる仕事に一貫して従事。退社後、夫の経済コラムニストである大江英樹氏(株式会社 オフィス・リベルタス 代表)を妻として支える一方、確定拠出年金の専門家としてNPO確定拠出年金教育協会 理事、企業年金連合会 調査役として活動。野菜ソムリエの資格も持つ。

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