自殺の可能性がある人にどう向き合うべきか 話を聞き、フォローすることが重要だ
そして5つ目は、フォローすることである。最初の連絡と、緊急の支援システムに結びつけた後は、彼らがどうしているかを定期的に確認するフォローが大切だ。メッセージを残し、メールや手紙を送り、電話する。こういった行動は危険な状態にいる人がつながりを感じる助けになる。複数の研究では、こうしたフォローによって自殺による死者の数が減ることがわかっている。
このほかにも、7月24日に放映された「Finding Hope(希望を見つける)」という番組で紹介された自殺予防法も紹介したい。この番組のゲストの1人は、妹に「助けが必要なの。自殺について考えるのをやめられない」と打ち明けられたことがあるが、近しい存在に助けを求めることは重要だという。
信頼できる会話をできることが重要
「言葉は人を癒すことができる」と、番組のホスト役であり、「ブリング・チェンジ・ツー・マインド」という団体を仕切るグレン・クローズ氏は言う。「1度きりの会話ではなく、会話を続ける必要がある」。
これには、全米自殺防止財団主席医務官の医師クリスティーン・ムーティエ氏も同意する。「重要なのは、お互いに深く、信頼できる会話ができるようにすることだ。しかも、1度かぎりではなく」。
ムーティエ氏によると、絶望感や、行動の変化、孤立などの注意サインを探すことが重要だと話す。愛している人が苦しんでいると知ったら絶対に「ノーと言われても受け入れないこと」が大事だ。サインを見つけて、話を聞いて行動しよう。
自殺を考える人に、ムーティエ氏は言う。「思い切って、誰かに助けを求めて欲しい。あなたを愛している人たちに。あなたは1人ではない。助けを求めて、あなたが今経験していることを誰かに話して欲しい」。もし誰にも話せないのなら、自殺防止ホットラインに電話して欲しい。
自殺未遂で生き残った人の中には、本人が望んでいなくても助けようとし続けることが1番大切だという人もいる。無条件に愛することが重要だ。苦しんでいる人を助けようとすることは愛のある行動に違いない。大変かもしれないが、最後にはその行動が誰かの命を守る助けになる。そして何よりも、自殺を考える人たちが日々の生活で彼らのことを心配し考えている人がいるのだ、ということを知る助けになる。
自殺未遂で生き残った18歳のジョーダン・バーナムはこう話す。「希望を持ってほしい。僕は生きていたことに感謝した。今度は自分が誰かを助けたい」。
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