自殺の可能性がある人にどう向き合うべきか

話を聞き、フォローすることが重要だ

若年層の自殺は日本だけでなく、米国でも大きな問題となっている(写真:tkc-taka / PIXTA)

少し前に起きた、デザイナーで大富豪のケイト・スペード氏と、CNNの番組『アンソニー世界を駆ける』のホストであるアンソニー・ボーデイン氏の死は世界を揺るがした。2人は世間がうらやむ人生を送っていた。ほとんどの人が知らなかったのは、スペード氏が双極性障害と戦っていて、ボーデイン氏はうつを患っていたということだ。

この困難が原因で2人は自らの手で人生を縮めることになった。悲しいことに、彼らだけではない。アメリカ疾病予防管理センター (CDC)によれば、2016年には約4万5000人が自殺により亡くなっている。また、10歳から14歳では、自殺が死因の第1位だ。

自殺を考えたり、自殺未遂で入院する子どもが急増

CDCはアメリカの自殺率が急増していると確認している。最新の数値によれば、2006年から2016年の間に10歳から17歳の白人の子どもの自殺率は70%増加、同年代の黒人の子どもの場合は77%も上昇している。

5月16日に小児科学術誌『ペディアトリクス』で発表された、小児病院に関する調査に基づく新しい研究では、アメリカが直面している厳しい状況が明らかになった。なんと5歳から17歳の自殺を考えたり、自殺未遂を起こしたことで入院した患者の数が、2008年から2015年にかけて倍増しているのだ。

研究を行った、小児科医でテネシー州ナッシュビルのヴァンダービルト大学研究員ジョージ・プレモンズ氏は、この研究でいくつかの特徴を指摘している。たとえば、受診数に季節的傾向があるということだ。1年の内で、新学期が始まる秋と春に患者数がピークになり、学期が終了する夏になると最も低くなる。この結果は学校のプレッシャーとの関係を示している。

実際、カリフォルニア州の高校に通うある16歳の生徒は、こんなメモを残して今年1月に自らの命を絶った。

「子どもは1つ失敗すると、世界で1番つまらない人間だというふうに感じるのです。大学に行かなかったり、テストの成績があまりよくないと、周りからも敗者のように見られるのです。生徒にかかる、うまくやらなければいけないというプレッシャーが強すぎて、僕にはとても耐えられない」

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