世界が激怒!中国「犬肉祭り」の酷すぎる現実 その不衛生さと残酷さは目に余る
玉林の犬肉祭りの残酷さは、一般の中国人ばかりか、犬肉業界内でも顰蹙を買っている。玉林の業者は祭りの時期になると、膨大な数の犬を確保するため盗みまで働く。彼らは飼い主に気付かれないよう、素早く犬を盗むために、細いワイヤを犬の首に引っ掛けて捕える。ワイヤが首に食い込み、犬が傷つくこともしばしばだ。
地元は抗議活動に反発
長距離輸送のコストを考えれば、1回に500頭以上を運ぶ必要があるが、それだけの犬を集めるには20日程度かかる。その間、既に捕まった犬は不潔な囲いに入れられることになり、囲いが混み合うにつれて感染症がはびこる。さらに輸送にも最低3日かかり、その間犬たちは狭い檻に閉じ込められて、体のあちこちが傷つき、ハエがたかり、ウジが湧く。
積み込み・積み下ろし作業も乱暴だ。檻は地面に投げ落とされ、骨折した犬たちの叫びが辺りに響く。だが人間の残酷さが最もあらわになるのは犬を殺すときだ。犬は1頭ずつ、順番を待つ仲間の前で殺される。筆者はこれまで3回玉林の犬肉祭りを見に行ったが、仲間の処刑を目の当たりにした犬たちの様子には胸がつぶれそうになった。
犬たちは仲間が殺されるのを見まいとして、何頭かで一緒にうずくまるか、物陰に隠れようとする。16年にその様子を見に行ったときは午前中の作業が終わったばかりで、生き残った12頭が血だまりの中にいた。犬たちは無表情で、筆者が近づいても目をそらしたまま何の反応もしなかった。犬たちの沈黙は哀れなほえ声以上に衝撃的だった。
犬を殺す労働者にも話を聞いたが、彼らはただ事務的に作業をこなしているだけだった。玉林では犬を痛めつけると肉の味がよくなるという言い伝えがあり、業者はわざと残酷に犬を扱っていると動物保護団体は批判しているが、労働者によればそれは違う。「痛めつけている暇はない。さっさと殺さなきゃ」。彼らにとっては、これも生活のための仕事にすぎないのだ。
祭りになると国内外からどっと押し寄せる活動家に地元の人々は強く反発している。玉林にも愛犬家はいるが、そんな雰囲気では声を上げにくい。ひそかに外部の活動家を支援する人もいるが、住民の多くは玉林と中国をおとしめる敵対的な勢力として活動家を目の敵にする。
犬に毒を与えて盗む悪質な業者が逮捕され、中国当局は毒殺した犬を飲食店や食肉処理工場に流す犯罪組織を摘発した。