40歳主婦が夫の「転職うつ」で悟った「自立心」 家計年収1000万円のはずが収入激減の恐怖

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年収1000万円になったはずの夫が「転職うつ」に。おカネのやりくりはどうすべきか(写真:Pangaea / PIXTA)

今回、私たちファイナンシャル・プランナーの事務所に「おカネの相談」に来たのは、40歳専業主婦のC子さんです。大手IT系の会社に勤務する40歳夫と8歳の子どもと3人暮らしです。

綺麗な格好に身を包み、「素敵な奥様」という雰囲気を醸し出しているC子さんでしたが、「夫がうつ病になり仕事を休みがちになってしまったんです」とのこと。「今後の生活が不安で仕方ない」と相談に来たのです。

夫が成功したはずの転職を機に「うつ病」に

C子さんは、30歳の時に、職場結婚で現在の夫と結婚しました。当時の夫は仕事ができ、上司からも部下からも頼られていて、職場ではエース的な存在だったそうです。頼り甲斐のある夫と結婚したC子さんは、結婚後しばらくして仕事を辞め専業主婦に。その後1男をもうけ、C子さんは何不自由なく、幸せな暮らしをしていたそうです。

そんなC子さんに転機がやってきたのは、1年前に夫が転職してからのことでした。なんと、夫がうつ病になってしまったのです。

夫の経過は以下のようなお話です。大手IT企業に転職した夫は、年収もアップ。1000万円の大台になり、張り切って仕事をしていたようでしたが、転職先には、夫よりも能力が高く、仕事ができる人がたくさんいたとのこと。

学生時代は勉強ができる上にスポーツもできる優等生、社会人になってからも常にエリート街道を走ってきた夫にとって、人生初の挫折を味わったのでした。

夫は、試行錯誤しながらも毎日仕事に励んでいたようですが、自信をなくし仕事への情熱を失っていったようです。次第に、会社に行く時間になると、頭痛や腹痛、吐き気に見舞われ、たびたび会社を休むように。うつになる原因は、職場の人間関係などのストレスなどが多いようですが、夫の場合は、そうではなく、挫折を味わい、その挫折からの挽回をあまり経験したことがないことが夫を苦しめる結果になったのでしょう。

ダメ押しは、夫が推進していたプロジェクトがボツになってしまったこと。症状は日に日に悪化していきました。

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