米中貿易戦争は「プロレス」か「ガチンコ」か 中国には「命」より大事な「守るべき物」がある

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さて、ここからは恒例、競馬ファン御用達のページである。あたしゃ、夏競馬も休みませんからね。

今週末からは福島開催だ。今年は福島競馬100周年に当たる。「東北で初めて」福島市に誕生したものが2つあって、それは日本銀行の支店と中央競馬である。1899年(明治32年)に日銀7番目の支店として福島支店が誕生し、1918年(大正7年)に現在地で福島競馬が発足した。両者はかつて、絹の集積地として栄えた福島の誇りなのである。

ラジオNIKKEI賞は地元・田辺騎乗のキューグレーダー

今週末のラジオNIKKEI賞(G3)は、3歳限定のハンディキャップ競争。クラシック戦線で芽が出なかった重賞未勝利馬が、ここで覚醒するというのが例年のお約束。近年ではアンビシャス(2015年)やゼーヴィント(2016年)を輩出している。今年も「残り物に福」を発掘したいところ。

そこでどうするか。7月の福島は暑い。この時期、多くの3歳馬は疲れが溜まっているはずだ。そこでキャリア6戦以上の馬はバッサリ切ってしまおう。それだけで予想がずいぶん楽になる。

残った馬を見ると、まず1番手は2勝0敗のフィエールマン。平坦で小回りの福島競馬場はディープ産駒と相性がいいから、これは外せないところ。2番手には、プリンシパルステークスで3着だったイェッツト。カンパニー産駒ということで、大器晩成型の楽しみがある。

しかるにこれら2頭はすでに人気になっている。ここは福島らしく、少しは荒れてもらわないと面白くない。そこで筆者が本当に狙いたいのはキューグレーダーだ。1着2回、2着2回と戦績は悪くはないし、何より地元のシルクレーシング所属で、鞍上は福島出身の田辺裕信騎手と来ている。つまりもっとも地の利を得ている馬ということだ。

2011年には東日本大震災で被災し、2度と開催できないのではないかと危ぶまれたこともある福島競馬場。その歴史が100年を超えて続くことを競馬ファンの一人として祝いたい。がんばれ福島!

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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