米中貿易戦争は「プロレス」か「ガチンコ」か

中国には「命」より大事な「守るべき物」がある

トランプ大統領は本当に「中国いじめ」をしようとしているのだろうか。それともやっぱりプロレスなのだろうか(写真:ロイター)

「アメリカにとってこんなに困った大統領はいない。だが、わが社にとってはまことにありがたい存在である……」と某メディア企業の社長が言ったとか言わなかったとか。

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

とにかく6月はトランプ劇場が次々にネタを提供してくれた。あれだけトランプ叩きに精を出しているニューヨークタイムズ紙も、お陰で電子版の購読者数が増えて、「持ちつ持たれつ」の共生関係なんだそうである。

6月のトランプ劇場第1弾は、シャルルボアG7サミット(6/8-9)であった。わざわざその1週間前にEUとカナダ向けの鉄鋼・アルミ追加関税を決定したりするものだから、会議が荒れるのも無理はない。

結局、6月は米中貿易戦争に

トランプ大統領に鋭い剣幕で迫るアンゲラ・メルケル首相と、両者の間で困っている安倍晋三首相という「絵」は、「G6+1」に割れた今の先進国を雄弁に物語っていた。

トランプ大統領に鋭く迫るメルケル首相(写真:Bundesregierung/Jesco Denzel/Handout via REUTERS)

続く第2弾はシンガポールで行われた米朝首脳会談(6/12)である。去年はお互いに罵詈雑言を浴びせあっていた同志なのに、会ってみたら意外にも意気投合。共同声明には非核化の期限もCVID原則も盛り込まれず、ドナルド・トランプ大統領は米韓合同軍事演習の停止までサービスしてしまった。今さらながら金正恩委員長の「爺殺し」ぶりには舌を巻くほかはない。

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どん底の2000年代を経て鮮やかなV字回復を果たしたプロレス界の雄。キャラクターの異なるスター選手を複数抱え、観客の4割は女性だ。外国人経営者の下、動画配信や海外興行など攻めの姿勢を見せる。株式上場も視野に入ってきた。