土星の衛星に生命体が存在する可能性が上昇 研究グループが大きな有機分子の断片を確認

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土星を探査するカッシーニの様子を描いたイラスト(NASA)

カッシーニは以前にも軽微な有機分子をエンケラドゥスで検出していたが、新たに発見された断片はそれよりはるかに大きい。このように大きな分子は生命に関する化学反応を含む、複雑な化学反応によってのみ生まれると欧州宇宙機関は述べている。

「これはエンケラドゥスを、生命を育みうる水の星として描いてきたカッシーニによる数多い一連の発見の中でも最新のものだ」と欧州宇宙機関は述べている。

有機化合物は他の発生源からも生じる可能性

このことはエンケラドゥスが生命を生み出しうる環境を備えているかもしれないということを示してもいる。しかし、有機化合物は隕石のような他の発生源からも生じている可能性がある。

ポストベルクは、この断片は衛星深部の熱水活動から生じた可能性があると述べている。

「私見では我々が発見した断片は熱水に起源を持ち、熱水作用が活発なエンケラドゥスの核内部で作られたものだ。私たちが予想しているその内部での高圧高温下では、複雑な有機分子が発生する可能性がある」と彼は述べている。

NASA、欧州宇宙機関、イタリア宇宙機関によるカッシーニの合同ミッションは2017年に終了した。

文:ヴィクトリア・ブライアン
編集:マーク・ハインリッヒ

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