Warisは現在約20人の所帯となっているが、実はボードメンバーから従業員まで、全員が自由な働きかたを自ら体現している。男女含め社員の9割が子どものケア責任を持つため、リモートワークが基本。フレックスタイム制を導入するが、コアタイムは朝10時から正午までの2時間のみ、しかも場所は問わない。朝5時から夜10時までをフレキシブルタイムと設定し就労を認めているため、いつでもどこでも都合のいい時間に働く。社員を拘束することに価値を置かないので、各部の定例ミーティングや全社会議さえも数名はリモートで参加し、みんなの貴重な時間を一斉に押さえることになる会議は、1時間で効率的に終わらせる。
ベンチャーらしい用語が飛び交う会議だが、物理的に出席している社員全員の足元もスニーカーにチノパンなど、カジュアルだ。個々人がそれまでの動きをその日その場でかっちりと報告すべく準備して臨んでおり、熱量を感じる現場。いわゆる会議のための会議などでは、まったくない。
個々人の自律性や生産性、効率性が高い。だからこそ「コミュニケーションを活発にするために、ひるがえって遊びの部分は大事にしています」。無作為にグルーピングした3〜4人でランチに送り出すランダムランチ、仕事上かかわりのない2人にテーマを設定して会話してもらうバディランチ、合宿やバーベキューなど、会社が費用を負担して人を混ぜ、リアルのコミュニケーションやチームビルディングを試行錯誤している。
一人ひとりが思い描くキャリアビジョンに沿って必要な経験を選択し、より積極的に自らのキャリアをデザインする。同時に、自由度が高く、柔軟なワークスタイルを実現し、誰もがやりがいを持って働き続ける。こういう働き方もあるのだと社会に見せていく。
復職という現代的な課題の解決策
田中は今年3月に第1子を出産、産育休を経て、この6月1日付で復帰したばかり。
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