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迷いのない文章ほど相手に読んでもらえる

似たようなものになりがちなビジネス文書を一味違ったものにするにはどうしたらいいのか(写真:xiangtao / PIXTA)
主にビジネス書作家のデビューを支援するフリーの出版プロデューサーである亀谷敏朗氏による連載「伝わる文章術」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

ビジネス文書では「会社の個性」を前に出そう

文章には、書く人の考えや意思がにじみ出ます。特に書き手の人柄は、文章の巧拙(こうせつ)を超えて読み手に伝わってくるものです。ただし、ビジネス文書というのは事務的な定型文であるため、そこに個性が強く発揮されることはめったにありません。ですからビジネス文書にあまり特徴的なものはなく、どこの会社の、だれが書いても同じような文面になりがちです。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

その結果ビジネス文書とは、何かつまらないものという先入観がついて回っています。ビジネス文書は、文書のヘッドライン、あるいは表題の「〇〇〇につきまして」、「〇〇〇の件」を見て、後は具体的な要項を読めば用件は足りてしまうので、せっかくあれこれ悩んでしたためた肝心の文面は、苦労の甲斐なくスルーされがちです。

しかし、個性がないとはいえ、だれが書いても一定のクオリティが保てるというのがビジネス文書のよいところでもあります。もし、それでは個性がない、つまらないと一念発起して文面を工夫しようとすると、にわかに何をどう書くかに悩み、呻吟(しんぎん)しなければなりません。たとえつまらなくても定型のパターンがあるからこそ、何をどう書くかであまり悩まなくて済むのです。文面に個性があって、書く人があまり苦労しないビジネス文書の書き方があればよいのですが、さてそんな方法があるでしょうか。

あります。まず個性という点ですが、あくまでもビジネス文書である以上、個性は書く人の個性よりも会社の個性がより強く表れているべきなのです。会社の個性とは何か。それは、やはり会社の理念や方針でしょう。ある「感謝の経営」を理念としていた会社の文書は、いかなる文書であっても、必ず「ありがとう」が文面にあふれていて、末尾には常に「合掌」とありました。文面の背後に、会社の理念や経営方針がしのばれることで、どこの会社でも似たようなものになりがちなビジネス文書が一味違ったものとなります。

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